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環境省とアマゾンが犬猫譲渡支援プロジェクトで提携…小泉環境大臣「譲渡が当たり前の世界に」

小泉進次郎環境大臣
  • 小泉進次郎環境大臣
  • アマゾンジャパン合同会社社長 ジャスパー・チャン氏
  • 「つなぐ絆、つなぐ命」プロジェクトのパートナーシップ調印式

8月30日、小泉進次郎環境大臣は、環境省が取り組む「つなぐ絆、つなぐ命」プロジェクトにおいてアマゾンジャパンと協力することを発表し、パートナーシップの調印式を行った。同プロジェクトは犬猫の譲渡促進を目指すため、全国の自治体や犬猫保護団体に各種の支援を行うもの。

調印式はコロナ対策のため、環境省会議室とアマゾンジャパンオフィスをオンラインでつなぐ形で行われた。

小泉大臣は調印式の挨拶で「現在犬猫はペットショップで購入することが多いが、一般家庭では保護犬、保護猫の受け入れが当たり前の社会にしたい。環境省は、全国保護団体の支援と譲渡活動を拡大のため、活動の仲間を増やしていきたい」と述べ、全国の自治体やNGO、保護団体、企業にプロジェクト参加を呼びかけた。その上で、アマゾンジャパンは、保護団体や譲渡会の情報など一般家庭や個人の飼い主の目に届ける機会を広げることになるとの認識を示し、同社がパートナーとしてプログラムに参加する意義を示した。

アマゾンジャパン社長 ジャスパー・チャン氏は「パートナー第1号として選ばれたことを感謝したい。アマゾンは2010年からペット事業に参入しており、2年前からは動物福祉にも力を入れている。これまでも保護団体への支援活動を手掛けてきたが、プロジェクトパートナーになったことを機に、情報提供活動、支援活動を広げていきたい」と述べた。

保護団体によっては、すでにアマゾンの「ほしいものリスト」を支援物資調達に利用しているところもある。アマゾンでも「動物保護施設 支援プログラム」として保護施設や譲渡会情報の拡散を行っていた。今回「つなぐ絆、つなぐ命」プロジェクトのパートナーとなったことで、従前の支援プログラムを「保護犬・保護猫 支援プログラム」にリニューアルし、情報提供、ほしいものリストによる保護団体の物資調達の支援を強化するとした。

アマゾンジャパンでは全国の自治体等にも働きかけ、現在140の登録保護団体を2024年までに500団体に増やすとした。また、飼い主のためには24時間受付可能な獣医師への相談窓口も開設する。

調印式終了後、質疑応答の時間も設けられた。小泉環境大臣に「大臣としてペットの生体販売禁止についてどう考えるか」を聞いてみたところ、「現在、飼い犬をショップなどで購入する割合は約6割。猫は保護・譲渡が過半数となっている。社会的にも保護・譲渡の認知理解は進んでいると思う。保護・譲渡を当たり前の社会にすると述べたとおり、その方向性は明らか」と答えた。

《中尾真二》

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