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特別天然記念物のコウノトリ、今年も島根県雲南市に…4羽の雛が誕生、無事巣立つ

コウノトリ(島根県雲南市より)
  • コウノトリ(島根県雲南市より)
  • コウノトリ(左)と白鷺(右)
  • コウノトリ(左)と白鷺(右)
  • コウノトリ(島根県雲南市より)
  • コウノトリ(島根県雲南市より)
  • コウノトリ(島根県雲南市より)
  • コウノトリ(島根県雲南市より)
  • コウノトリ(島根県雲南市より)

コウノトリの営巣・繁殖が行われている島根県雲南市大東町では、4年連続で4羽の雛が孵化した。2019年12月末に営巣を開始し、 3月には産卵、 4月に雛が誕生。7月1日までに4羽全てが無事に巣立ったという。

この度、REANIMALに現地から写真が届いたので紹介したい。撮影者によれば、近くの田んぼや家の脇の電柱にとまっていることがあるそうだ。

コウノトリは両翼を広げると大きさが2m、立った状態で高さが1~1.1mにもなる大型の水鳥。白鷺と一緒に写っている写真を見ると、一回り大きいことがわかる。大型の淡水魚などの水生生物から蛇やバッタなどを餌とする肉食の鳥で、1956年に「文化財保護法」により国の特別天然記念物に指定されている。また、コウノトリは「種の保存法」により国内希少野生動植物に指定されており、捕獲や殺傷、損傷が禁止されている。

かつては日本全国に生息していたが、1971年には密猟や環境汚染により国内の野生繁殖個体が消滅。1980年代後半に多摩動物公園やコウノトリの郷公園などにおいて人工繁殖が成功すると、2005年よりコウノトリの野生復帰が実現した。コウノトリの保護増殖活動に努めることで、2019年の段階で生息している野生のコウノトリは約140羽となり、青森県から鹿児島県まで全国各地で飛来が確認されている。

コウノトリは、一夫一妻でテリトリーを形成して繁殖し、造巣、抱卵、育雛を雌雄共同で行う。主にマツの樹上の他、寺社の屋根や電柱などでも営巣。卵は30日程度で孵化し、幼鳥は53~770日後に巣立つという。

島根県内では雲南市のほか、松江市や出雲市、益田市など10つの市町で飛来が確認されている。

<参考:島根県HP、雲南市HP>

《滑川寛》

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