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【ズボラ女子とわがままウサギ vol.2】手探り状態で始まった同居生活

ホーランドロップイヤーの「けだま」
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「けだま」との運命の出会いを果たし、ウサギの赤ちゃんと暮らすことを決めた私でしたが、知識はほとんどゼロ。小学生の時に、学校で飼っていたウサギの世話を少しやったことがある程度です。

小さいほうが可愛いなんて最初だけ!

そんな私が最初に気になったのは、大人になるとどのぐらいの大きさになるのかということでした。出会った当時は約500gで、手の平にギリギリ乗るサイズです。

「部屋も狭いし、あんまり大きくなってほしくないな」…今となっては、どうでもいいと思えるようなことばかり心配していた気がします。そんな私の質問に、「ウサギは個体差が大きいので、この子がどのぐらい大きくなるかは分かりませんが、2kg~3kgぐらいにはなると思います。でも、一緒に暮らしていれば、大きくなっても可愛いですよ」と答えた店員さんに対し、「適当だな…」と、思ったことを覚えています。

実際に「けだま」は約2kg、小型犬ぐらいの大きさに成長したのですが、当時店員さんが言った通り、体が大きくなればなるほど可愛さも増していき、そのずっしりとした重みを感じるたびに「大きくなったね」と、ニコニコが止まりません。今では、「その店員さん、全然適当じゃないよ!!」と、当時の私を叱ってやりたいぐらいの気持ちです。

トイレは自分で決めてくれる

次に心配だったのは、「ウサギは、トイレをキチンと覚えてくれるのか」という疑問。その答えは、YESです。といっても、ウサギの場合は自分で決めた場所でしかおしっこをしないので、トイレの場所をしつけると言うよりは、「けだま」がここだと決めた場所にトイレを置くことで、いつもその場所でしてくれるという感じです。

ただ、ウンチは大半を自分で決めたトイレでしてくれるのですが、ご飯を食べるとポロポロと出てしまうようで、部屋中のいろんなところに転がっています。それでも、うさぎのウンチはコロコロと丸っこく、乾いた干し草の塊のようなもの。臭いもしないので、ほうきで掃くだけですぐに片づけられ、面倒臭がり屋の私でも全く負担にはなりません。それどころか、ウンチはウサギの健康状態のバロメーターでもあるので、「今日は小さいな」とか、「少ないな」など、ウンチの状態が病院に連れて行く基準になっているほどです。

去勢手術を受けさせることを決断

ウサギについてネットで検索をすると、よく目にするのが縄張り行動や発情の問題です。特に男の子は、スプレー行為と言って、おしっこをまき散らすことで臭いを付け、縄張りを主張。そうなると、ウサギのおしっこは少し匂うだけでなく赤褐色をしているので、掃除が大変です。しかし、(もちろん個体差はあると思いますが)「けだま」は子どものうちに去勢手術をしたことで、スプレー行為は一切しませんでした。

去勢手術に抵抗がある方もいると思いますが、ウサギには発情期がありません。人間と同じで、一年中発情ができるので、繁殖をさせないのであれば、子宮や生殖器の病気になる確率が上がるそうです。そういう観点からも、繁殖させる予定のない愛ウサギの去勢手術はした方が良いでしょう。「けだま」も、手術が可能となる生後6か月で、去勢手術を受けさせることを決めました。

ただ、1点だけ覚悟が必要で、ウサギは麻酔に弱い生き物だそうです。そのため、手術前には、その説明と同意書の記入が必要となります。といっても、戻ってこない確率は低いそうですが、やはり手術が終わるまでは心配でたまりませんでした。

こうして手探り状態で同居生活の準備を整えていくなかで、私と「けだま」は少しずつ家族になっていったのです。

《先川知香》

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