動物のリアルを伝えるWebメディア

豊田市自然観察の森で16年ぶりにサシバが営巣…日本野鳥の会

豊田市自然観察の森で16年ぶりにサシバが営巣(日本野鳥の会)
  • 豊田市自然観察の森で16年ぶりにサシバが営巣(日本野鳥の会)
  • 豊田市自然観察の森で16年ぶりにサシバが営巣(日本野鳥の会)

日本野鳥の会は、2003年度より管理する、愛知県豊田市にある豊田市自然観察の森にて、16年ぶりにサシバの営巣を確認した。

里山生態系の頂点に位置するタカの仲間サシバは、生き物が豊富な里山環境の指標となる。そこで同団体は、2003年度に周辺の里山124.5haが管理地に含まれたのを機に、2005年より、サシバを保全目標種とした里山保全事業「サシバのすめる森づくり」をスタートさせた。

具体的な事業内容としては、サシバの餌となるカエルやヘビを増やすため、計1万2931haの休耕田を整備し水を張ることでカエルの産卵場所を確保。また、餌資源の変化を知る指標として、ニホンアカガエルの卵塊カウント調査も併せて行っているという。

その中で今年6月、管理地内で巣を発見、ペアが2羽の雛を育てているのを確認したのだそう。これは16年ぶりの営巣であり、長く続けてきた保全事業の成果と言える。また、一旦繁殖が途絶えて後に環境保全活動により復活したのは、全国的にも非常に珍しい例なのだそう。

《鈴木まゆこ》

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top