動物のリアルを伝えるWebメディア

コロナ禍における盲導犬ユーザーの「困りごと」とは…日本盲導犬協会が調査

日本盲導犬協会、コロナ禍の盲導犬ユーザーに「困りごと」について聞き取り調査を実施
  • 日本盲導犬協会、コロナ禍の盲導犬ユーザーに「困りごと」について聞き取り調査を実施
  • 日本盲導犬協会、コロナ禍の盲導犬ユーザーに「困りごと」について聞き取り調査を実施
  • 日本盲導犬協会、コロナ禍の盲導犬ユーザーに「困りごと」について聞き取り調査を実施

日本盲導犬協会は、盲導犬歩行のフォローアップの一環として、毎年1、2月にユーザーへの聞き取り調査を行っている。今回は、コロナ禍での外出時の不安や困りごとについても聞き取りを行った。

その結果、染防止のためにソーシャルディスタンスの確保や外出自粛、頻繁な手指消毒が求められているが、ユーザーからは「レジに並ぶ列でも人との距離が分からない」「消毒液の置き場所が分からない」といった困惑が寄せられたという。

またコロナ感染を理由に、手引きなどのサポートや盲導犬同伴での受け入れを断られる事例もあったとのこと。新型コロナ感染症の影響で、以前にも増して、視覚障害者が不自由を強いられている現状が浮かび上がってきた。

同団体は、「周囲から『お手伝いしましょうか』と声をかけるなどちょっとした気遣いがあれば、こうした不安も和らぎます。“新しい生活様式”でも誰もが安心して暮らせる社会となるよう、視覚障害の方への声かけやサポートのご協力を改めてお願いいたします」とコメントしている。

なお、今回の調査結果を受け、同団体では、コロナ禍で盲導犬ユーザーと共に活動する視覚障者の実態を伝えると同時に、社会での受け入れ理解とサポートを呼びかけるために「オンライン盲導犬ユーザー受け入れ・接客セミナー」を定期開催するとしている。

まずは4月19日に、飲食店を対象としたセミナーを開催し、その後月1回のペースで開いていくという。また、宿泊事業者向けセミナーは、6月16日に開催予定となっている。詳細情報は同団体ホームページにて公開中。

■調査概要
・調査対象:日本盲導犬協会所属のユーザー(盲導犬使用者)230人
      回答数227人(男性104人 女性123人)
・調査対象期間:2020年1月から12月末までの1年間
・調査期間:2021年1月~2月末
・調査方法:職員による電話とメールを使っての聞き取り

《鈴木まゆこ》

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top