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【赤ちゃんと猫 vol.14】深夜に鳴り響いた火災警報! 初めての事態に猫は…

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  • 別日撮影の1枚ですが、おびえて硬直しているときのわが家の猫。手足がピーンとなります

本連載では、令和元年11月に生まれた筆者の長女と5才の保護猫の暮らしを綴っています。今回は、深夜に鳴った火災警報を受けて家族で避難したときのエピソードです。

夏の夜に鳴り響いた火災警報

その夜は、夫の「大変だ!」という声で飛び起きました。慌てて部屋の明かりをつけると、マンションのインターホン部分から大音量で「火災です、避難してください」と繰り返される警報音。「ウチじゃないよね!?」と思わずキッチンに駆け込み、火元が自室ではないことを確認した私。ホッとする間もなく、財布とスマホ、母子手帳をカバンに詰め込み、娘を抱きあげながら、しきりに「夫くん、猫ね!猫!忘れないように!」と繰り返していたことを覚えています。大事な家族を置いていくわけはないのですが、自分でも怖くなるほど気が動転していました。

警報を聞いた猫の様子は…

猫は、私と夫が飛び起きた地点ですでに寝室からいなくなっていました。猫タワーやお気に入りの段ボールの中に姿が見当たらず、猫バッグを手に大声で名前を呼ぶと、猫は背中の毛をバチバチに逆立ててリビングの隅っこで固まっていました。何度も繰り返される警報音におびえていたようです。抱きあげると、猫は自力で手足を折り曲げることもできないほど硬直しており、少々力づくで猫バッグに押し込みました。

自宅を出ると、マンションの非常階段は避難を急ぐ入居者でごった返していました。中には、私の猫バッグを見て「あっ!犬!」と慌てて部屋に駆け戻ったご近所さんも。また、万全の状態で支度できたつもりでいた私でしたが、次第に近づいてくる消防車のサイレンを聞いて初めて、119番通報するのを忘れていたことに気が付く始末でした。

火災に関しては、マンション1階に避難し終えたときに、火災報知器の誤作動だったということがわかりました。誤報と知って皆でホッと胸をなでおろす中、パニックがおさまらず吠え続けていた大型犬もいた一方で、わが家の猫は呼吸しているか心配になるほど猫バッグの中で息をひそめていました。

今後に備える上で見直したこと

誤報だったことは本当に幸いでしたが、振り返ると避難に関して反省点もありました。長時間の娘の抱っこに備えて抱っこ紐を持って行くべきだったことなどに加え、猫に関しては下記を見直した私です。

・車に猫用の毛布・おもちゃを積んでおく
長時間の避難に備え、猫のストレスを軽減してあげられるアイテムが必要になると感じました。

・猫の健康手帳を携帯する
手帳はかかりつけの動物病院で発行してもらっているものです。「ワクチンを接種した日」「これまでの処方箋」などが記載されています。避難先でいつでも取り出せるように猫バッグのポケットに入れて持ち歩くことにしました。

部屋に戻った頃には朝日が昇り始めていましたが、どっと疲れが出て猫も私も昼過ぎまで二度寝してしまったことがいい思い出です。もう二度とないようにと願いつつも、今後の緊急事態を想定できる機会となりました。

次回、娘のケガ防止のために床に敷き詰めたジョイントマット。すると猫が思いがけない行動に!? ぜひお楽しみに。

こさい たろ:フォトグラファー
2年前に、猫と一緒にお嫁入りしました。現在、夫と猫と娘(0才)の3人&1匹でなかよく暮らしています。

猫:名前はシェリル。
ラテン語で「愛しい人」「大切な人」の意味。(英語の「Dear」の語源という説も)。銀色の毛並みで“かぎしっぽ”。L字に曲がった尻尾でたくさんのしあわせを招いています。

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《こさいたろ》

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