動物のリアルを伝えるWebメディア

アドベンチャーワールドでフェアリーペンギンの赤ちゃんが誕生…同園初

アドベンチャーワールドで初となるフェアリーペンギンの赤ちゃんが誕生
  • アドベンチャーワールドで初となるフェアリーペンギンの赤ちゃんが誕生
  • アドベンチャーワールドで初となるフェアリーペンギンの赤ちゃんが誕生
  • 成鳥のフェアリーペンギン

アドベンチャーワールド(和歌山県白浜町)は、同園で初となるフェアリーペンギンの赤ちゃんが誕生したと発表した。

5月14日に東京都葛西臨海水族園(東京都江戸川区)よりフェアリーペンギンの有精卵を3卵搬入し、孵卵器(ふらんき:人工孵化をさせるための装置)で保温。5月25日に無事赤ちゃんが誕生した。赤ちゃんは元気に鳴き保育器の中を動き回っており、体重測定の際には、エサの要求をしてくるなど元気いっぱいだという。

国内のフェアリーペンギン飼育園館は5施設のみで、特定の遺伝子に偏る問題があり、遺伝的多様性を保つため、葛西臨海水族園より有精卵3卵を搬入したという。1卵は残念ながら死亡してしまったとのことだが、もう1卵は今後孵化予定となっている。

同園では現在8種類のペンギンを飼育しているが、フェアリーペンギンのみ繁殖に成功していなかった。そのため、今回の取り組みから今後多くのことを学び吸収し、また、葛西臨海水族園とペンギンの繁殖や飼育に関する情報交換を行うことで、互いの飼育技術の発展に繋げていきたいとしている。今後はフェアリーペンギンの繁殖成功を目指し、遺伝的多様性を維持することにも寄与していきたいと考えているとのこと。

フェアリーペンギンは野生下では都市に生息することが多く、車との接触事故や人間が捨てたゴミを誤食し、命を落とすことも少なくない。また、海水温度上昇により、子育ての際にエサとなる魚や甲殻類を捕まえることができず、ヒナの生存率が低下し、絶滅が懸念されている。国内での飼育羽数も少なく、特定の遺伝子に偏る問題があり、遺伝的多様性を保つため、飼育園館同士協力して繁殖に取り組む必要があるという。

《鈴木まゆこ》

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top