西表石垣国立公園に位置する星野リゾート 西表島ホテルは、7月24日より西表島のエコシステム（生態系）を知る「イリオモテガイドウォーク」ジャングルコース＆マングローブコースをスタートさせた。
同アクティビティでは、ホテルスタッフがホテル敷地内にあるジャングルや、ホテル目の前に広がる月ヶ浜、マングローブ群をガイドする。ホテルスタッフと歩くことで、普段何気なく見ている倒木や幹の穴は、島に棲む生物にとって重要であることや、汽水域（海洋の海水と河川などの淡水が交じり合う水域）に棲む生物の繋がりが、西表島のエコシステムを支えていることを知ることができる。
西表島には、様々な生物が生息するジャングルや広大なマングローブ群が広がる汽水域がある。そんな大自然の中で、それぞれの生物が独自の進化を遂げ、ジャングルを形成するためのエコシステムの一役を担っている。
日本初のエコツーリズムリゾートを目指す同ホテルは、島の自然環境を保護し、持続可能な観光の仕組み作りのために、西表島のエコシステムの価値を知ってもらうことが必要だと考えているという。そのため、誰でも気軽に参加できるよう、ホテルから徒歩圏内のジャングルとマングローブ群を舞台とした同企画の実施に至ったそう。
ジャングルコースでは、生い茂る木々の中で太陽にあたるために、他の植物に絡みついて上に伸びていくトウツルモドキや、赤く目立つ実をつけて鳥に種子を運んでもらうハゼノキなど、ジャングルの中で生き延びていくための植物の「戦略」を見て、触って、楽しみながら知ることができる。
マングローブコースでは、海沿いから汽水域までのエリアに棲む生物について紹介する。海沿いには、西表島の固有種であるトゥドゥマリハマグリや砂の中の有機物を食べるスナガニが生息。また、マングローブが育つ汽水域には、絶滅危惧種のウラウチフエダイやサギなど様々な生物が共存している。汽水域に棲む生物の繋がりが西表島を支えていることを実際に目で見て、知ることができる。
ガイドするホテルスタッフは、昆虫や植物などそれぞれ得意な分野があり、昆虫に詳しいスタッフは倒木があれば、それが虫たちの作る家の材料になる話をし、植物に詳しいスタッフは倒木を見て、周りの若い木々に太陽があたり、自然が更新される話をする。それぞれの視点で見ることで、おもしろさの伝わり方も変わり、多くの生物の存在、エコシステムがあるからこそ西表島の自然が豊かであることに気付くことができる。
同アクティビティは、西表島ホテル宿泊者を対象に、通年実施される。
