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2万5000尾のイワシが生み出す“壮大な海の物語”がリニューアル…仙台うみの杜水族館

パフォーマンス「Sparkling of Life」
  • パフォーマンス「Sparkling of Life」
  • 団子状のエサに向かって移動する マイワシの群れ
  • パフォーマンス「Sparkling of Life」
  • マイワシ
  • パフォーマンス「Sparkling of Life」
  • 団子状のエサ
  • イルカのトレーニングなどで用いられる「強化の原理」を応用
  • 大水槽 「いのちきらめく うみ」

仙台うみの杜水族館(宮城県仙台市)は、大水槽「いのちきらめく うみ」のマイワシたちが繰り広げるパフォーマンス「Sparkling of Life」をリニューアルした。

「いのちきらめく うみ」では豊かな三陸の海を再現。幅14m、水深7.5mのスケールを誇り、屋根がなく、太陽光がそのまま降りそそぐつくりで、マイワシやホシエイなど50種3万点の生きものたち本来の色鮮やかな姿を演出している。

同パフォーマンスでは、2万5000尾のマイワシたちが大きな群れをつくり、さまざまな隊形に変化しながら大水槽を縦横無尽に泳ぐ。これまでは、季節に合わせた既存の楽曲にマイワシの動きを合わせたパフォーマンスだったが、今回のリニューアルではオリジナル楽曲を製作。担当したのは、2021年夏のナイトイベント「SEATOPIA(シートピア)」を共につくりあげた、仙台出身の世界的パフォーマンス集団「白A」だ。三陸の海・大水槽の魅力があふれる楽曲と起承転結をつけたストーリー仕立ての構成により、生き物たちが環境に合わせて変化し、未来へ向かって力強くいのちをつないでいく姿を表現している。

水槽の各所からエサを噴き出すことで、マイワシの動きを演出。今回新たな演出として、ゆっくりと溶けながら落ちていく団子状のエサを使い、水槽上部から真下に移動していくマイワシの動きを生みだした。マイワシの群れが大きな柱のように隊形を変化させることで、躍動感や力強さをさらに表現する。また、エサに対するマイワシの反応を速くするため、イルカのトレーニングなどで用いられる強化の原理を応用した条件付けを行った。エサを出す前に、音・振動を送ることで、魚たちに「音・振動=これからエサが出てくる」ということを学習させる。これにより、音楽のタイミングに合わせた動きの精度向上や反応のばらつきが改善され、パフォーマンスの質が大きく向上した。

マイワシの動きに刺激を受け、他の魚たちも活発に動く。マイワシの群れをめがけ、勢いよく泳ぐエイやサメたち。それを避けてマイワシの隊形がさまざまな形に変化し、自然のドラマが繰り広げられる。大水槽の生きものたち、それぞれが輝き、海の豊かさを体感できるという。

■「Sparkling of Life」
開催期間:4月29日~
開催時間:10時30分/12時30分/15時(4/29~5/2、5/6~5/8)
10時30分/12時/15時/17時(5/3~5/5)
10時30分/12時30分/15時(5/9~6/30)
開催場所:大水槽「いのちきらめく うみ」

《山本真美》

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