令和元年11月に生まれた筆者の長女と、4才の保護猫の暮らしを綴る連載。始めは娘を警戒していた猫も、一緒に暮らして半月が経った頃にはずいぶんと新生活に慣れてきました。今回は、娘の沐浴(お風呂)を見守る猫のエピソードです。
必ずお風呂を覗きに来る猫
私がお風呂に入ると、猫は必ず様子を見に来ます。お風呂場の足ふきマットの上からじっと様子をうかがっていたり、ときには浴室の中まで入って来たり。濡れないように足元に気をつけて歩く様子からして水が怖くないわけではなさそうですが、浴槽の淵に上がって蛇口からお湯を飲むという勇姿を見せることもありました。
バスタイムを楽しむ娘に大混乱!?
娘が生後30日を迎えるまではお風呂場にベビーバスを置いて沐浴をしていました。生まれて間もない新生児はお湯に浸かると羊水を思い出すそうで、娘にとって沐浴タイムは特に機嫌がいい時間。娘に話しかけながら沐浴をしていると、賑やかな声を聞きつけた猫もお風呂場にやってきました。
ところがお湯に浸かっている娘の姿を見るなり、猫の目は真ん丸に! 猫からすると「か弱い存在」だと思っていた娘が一体どうしてお湯の中でリラックスしていられるのか、猫は不思議でたまらなかったのでしょう。「水が怖くないの?」と言わんばかりに娘の顔を覗き込んでいた日もありました。
沐浴のあとは湯上がりほやほやの娘の香りを嗅ぎ、さらにベビーバスを念入りに調べる猫。ベビーバスが猫にとってちょうどいい“狭さ”だったことも気になった理由だったのかもしれません。実は、商品レビューに「ペットを洗うときにも重宝しています」と書いてあったことが購入の決め手だったベビーバス。猫がベビーバスを気に入ってくれるならこれ幸いと、これからのシャンプーが楽になることを期待した私でしたが、いざ洗おうとすると水を嫌がった猫はお風呂場のみならず家中を駆け回りました。結局、半年に一度の猫のシャンプーはスペースにゆとりがある実家の浴室で行っています。
猫のシャンプーはスペースにゆとりがある実家の浴室で。洗おうとするといつも耳をたたんで警戒します
バスタイムを見守り続けるように
猫がお風呂を覗きに来る理由として、一説には「人が溺れてしまうのではないかと心配しているから」という話があるそうです。猫なりに、娘を見守っていたのでしょうか。こうして猫と娘の距離は少しずつ近づいていきました。
こさい たろ:フォトグラファー
2年前に、猫と一緒にお嫁入りしました。現在、夫と猫と娘(0才)の3人&1匹でなかよく暮らしています。
猫:名前はシェリル。
ラテン語で「愛しい人」「大切な人」の意味。(英語の「Dear」の語源という説も)。銀色の毛並みで“かぎしっぽ”。L字に曲がった尻尾でたくさんのしあわせを招いています。