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同じ重量だったらどっちが強い!? 「異種格闘技バトル図鑑」刊行…宝島社

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『異種格闘技バトル図鑑』(宝島社)
  • 『異種格闘技バトル図鑑』(宝島社)

作家で、様々な生き物を飼育している「女ムツゴロウ」こと、篠原かをり氏監修の図鑑『異種格闘技バトル図鑑』が宝島社より刊行された。

同書では、昆虫や哺乳類、爬虫類などオールジャンルの生き物の重量を同じにし、格闘技に参加させたらどうなるかを、リアルなイラストとともに検証。バトルはトーナメント方式で行われ、それぞれの生物が持つ特性や能力などから勝者を決定する。

なお、このバトルには「トーナメントの組み合わせは、主催者の任意により決定」「生まれ持った肉体以外の武器の使用は禁止」など5つのルールが設けられている。また、注意として、実際の戦いが必ずいつも同書の通りに勝敗が付くかについては保証しないという記載もある。あくまでも生物の重量が同じと仮定した時の、各生物の特性や能力に基づいたシミュレーションとのことだ。

では実際にどんな対戦があるか見てみると、まず、Aブロックの1回戦第1試合は「ホモ・サピエンス(人間)」対「クロゴキブリ」が繰り広げられる。人間は、他の生物に比べて知力が高く、冷静に戦略を立てて戦えるのが強み。しかし、肉体的能力は他の生物と比べてやや劣る。対するクロゴキブリは、パワーや攻撃力はそれほど高くないが、俊敏性がある。また、生命力が強く、多少のダメージを受けても死なない。この両者が対戦すると、どちらがどのような勝ち方をするのだろうか。

Aブロック1回戦第2試合では、「マウンテンゴリラ」と「オブトサソリ」が対戦。マウンテンゴリラは、高い知能を持ち力も強い動物だが、基本的に戦いは好まない。しかし、闘争心に火が付くと手が付けられないほど強い。対するオオブトサソリは、サソリの中でも気性が荒く、太い尾に備わった毒針は、最も強い毒性を誇っている。この対戦、勝つのは一体どちらなのか。

このように現実では考えられない戦いが繰り広げられていき、最終的に優勝者が決定する。エンタメ系の読み物としてはもちろん、生き物の生態を学び、「人間がこれから生き残るには」なども深く考えさせられる一冊となっている。

《鈴木まゆこ》

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