日本自動車連盟（JAF）は、お盆期間直前である8月4日に、昨年8月の1ヶ月間に出動した“子供やペットを車内に残したままのキー閉じこみ”の件数を公表し、車内熱中症事故予防を呼びかけている。
2020年8月1日から8月31日までの1ヶ月間、JAFが出動した「キー閉じこみ」の救援のうち、子供やペットが車内に残されたままであったケースは全国で98件（子供：75、ペット：23）あった。このうち、緊急性が高いと判断し、通常の開錠作業ではなく、ドアガラスを割るなどしたケースが2件あった。
現場での聞き取り調査によるとその原因の中には、「子供に鍵を持たせていたら、ロックボタンを押してしまった」「ペット（犬）が誤って運転席ドアのロックボタンを踏んでしまった。」というものがあったという。
JAFが実施した車内温度の検証テストによると、気温35度の炎天下に駐車した車内の暑さ指数は、窓を閉め切った状態でエンジン停止後、わずか15分で人体にとって危険なレベルに達している。また、車を日陰に駐車していたとしてもその車内温度の差はわずか約7度で、駐車場所に関わらず外気温が高温である場合は注意が必要である。
乳幼児は体温調節機能が未発達のため、特に注意が必要である。「少しの時間だから」「寝ているから」等の理由で車内に子供を残したまま車を離れることは、「キー閉じこみ」のトラブルとならなくても、熱中症を引き起こす事故になりかねない。
子供やペットだけでなく、高齢者は体温の調節機能が落ちてくるため、暑さを自覚しにくいと云われている。大人だから自分で外に出るだろう、と車内に残して離れることは避けるべきだ。JAFでは子供やペット・高齢者を車内に残して離れないよう、強く注意を呼びかけている。
