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犬のオーラルケア、成功しているのは約20%…ライオン調べ

「愛犬のお世話に関する調査」
  • 「愛犬のお世話に関する調査」
  • 質問項目:面倒ではあるがした方がいいお世話
  • 質問項目:愛犬へのオーラルケアをしてあげる頻度は?
  • 質問項目:犬のオーラルケアをやめてしまったのはなぜ?
  • 質問項目:犬のオーラルケアをやめてしまったのはなぜ?
  • 質問項目:犬のオーラルケアを実施しないことに対しての気持ちは?
  • 質問項目:犬のオーラルケアを継続するために必要なことは?
  • 質問項目:犬のオーラルケアを継続するモチベーションは?

ライオン商事は、6月28日より「犬の歯みがき習慣化プロジェクト」を始動。それに伴い、犬を飼育する全国1600人の男女を対象に「愛犬のお世話に関する調査」を実施した。

ペットフード協会によると、20年の犬の新規飼育世帯数は36万1000世帯、21年には38万世帯と、新型コロナ禍の影響や単身世帯の増加、在宅勤務の増加などの影響もあり、増加傾向にある。一方で、6月1日からブリーダーやペットショップ等で販売される犬と猫へのマイクロチップの装着が義務化され、飼育者としてのあり方や家族であるペットとのコミュニケーションの取り方に、より一層の注目が集まっている。そこで、歯の健康を通してペットと飼い主の豊かな暮らしを願う「PETKISS」ブランドでは、「犬の歯みがき習慣化プロジェクト」を発足するにあたり、全国1600人の飼い主を対象とした一斉調査を実施した。

最初に、「面倒ではあるがした方がいいお世話」について質問。「お散歩」や「爪切り」「シャンプー」「ブラッシング」などは、人と一緒に暮らす犬にとって日々欠かすことのできないケアだ。その中で、54.3%が「オーラルケア」と回答。「オーラルケア」に対する意識自体は高いが、ストレスを感じていることやジレンマがあることがわかった。

次に、「愛犬へのオーラルケアをしてあげる頻度」を聞いてみたところ、犬のオーラルケアを毎日~週2回程度実施していて、歯みがき用品を使って愛犬の口の中をしっかりケアできている成功者層は全体の20.7%。一方で、成功に向けて奮闘したり、時には立ち止まったりと不定期なオーラルケアを実施している「中間層」は56.8%、諦めてやめてしまった「離脱層」は11.8%、まだやったことがない「未実施層」は10.7%となった。

1問目の結果を踏まえると、オーラルケアの必要性を感じ実施したい思いがあるものの、なかなか上手くは行かないという、成功への壁を感じる結果となった。

2問目の「未実施層」と「離脱層」に犬のオーラルケアをやめてしまった理由、アクションできない理由を尋ねると、「犬が嫌がる・噛む・吠えるなど抵抗する、しそうだから」が1位となった。さらに、⽝のオーラルケアを実施しないことに対しての本音を深掘りすると、「わんちゃんが嫌がらなければいいのに…」「⾃分の知識不⾜を感じるからできない」という悩みの種が明らかになった。

また、「犬のオーラルケアをやめてしまったのはなぜ?」(複数回答)と質問。第2位には「犬の年齢が高く、犬のオーラルケアのしつけが難しいから」と「犬が逃げてケアをさせてもらえないから」の2つの理由が、それぞれ20.5%の割合を占めてランクイン。回答者の中には「日頃はおっとりした性格で、ほとんどおこることがない愛犬でしたが、口にものをいれることに関しては、とにかく半端ない抵抗を示し、細く尖った歯で噛まれるとこちらもけっこう痛くて、おこらせるのもかわいそうでやめてしまいました(茨城県・女性(59歳)/ミニチュア・ダックスフンド(16歳)を飼育)」という、愛犬の反応に心を痛めてやめてしまったケースも。

また、「犬のオーラルケアをやめてしまったのはなぜ?」(「あてはまるものはない」を除く、複数回答)という質問では、回答者の中には「どのようなケアがうちの子に向いているのかわからず、獣医さんやペットショップが勧める方法も器具や材料をどこで入手したらよいかわからないから。何か簡単で的確なケア法があればぜひ知りたい(神奈川県・女性(53歳)/ヨークシャー・テリア(8歳)を飼育)」という前向きな気持ちを持った飼い主がいる一方で、「口元や口の中を触ろうとすると犬がとても嫌がるというのが一番の理由だが、まだ若いしたまに気をつければ大丈夫かなと思っていた(愛知県・女性(25歳)/パピヨン(14歳)を飼育)」と話す飼い主もいた。

続いて、離脱層と未実施層に、「⽝のオーラルケアを実施しないことに対しての気持ち」について聞いてみた。第1位が「ワンちゃんが嫌がらなければいいのに…」23.3%、続いて「⾃分の知識不⾜を感じる」と言う本音が16.6%でランクインした。

続いて、「犬のオーラルケアを継続するために必要なこと」(複数回答)で尋ねた。結果は、成功者層ほど継続するために必要だと感じることは「完璧でなくていい」という回答が多く、55.2%で第1位に。一方で、離脱層や未実施層の飼い主では、「完璧でなくていい」と答えた人は21.2%に留まった。

さらに成功者層に対して「「犬のオーラルケアを継続するモチベーション」(複数回答)について聞いてみたところ、「スキンシップの時間になっているから」が50.5%に。その他、「ガムを噛んでいる姿や、歯みがきしている姿が可愛いから」が21.0%と、愛犬との触れ合いを楽しむことがモチベーションの維持に大切だという結果になった。

また、「ハミガキ粉のチキンフレーバーがよほど美味しいと感じるのか、歯みがきしている歯の間からペロペロとベロを出してハミガキ粉をなめるのが、とても滑稽ですが可愛らしいです。歯みがきを嫌がる犬がほとんどと聞きますが、我が家の犬は楽しんでいるようで有難いです(東京都・男性(54歳)/純血種同士のミックス(6歳)」といった、愛犬が受け入れる方法を身につけている成功者もいた。

最後に「犬のオーラルケアについて、知っていること」(複数回答)について尋ねたところ、成功者層ほど、口の健康管理がしっかりできていないと引き起こす犬の健康への悪影響について知識があった。中でも、「口臭は歯周病の症状のサインの1つであることを知っている」や「わんちゃんが歯周病になると、全身に影響を及ぼす可能性があることを知っている」、成功者層はこのどちらについても群を抜いて半数近くも知識があり、一方で両項目ともに、離脱層や未実施層の知識は約20%に留まった。

同社所属の遠山洋美 獣医師は、「2歳までの犬の約 80%、猫の約70%が口腔に何らかの健康課題を抱えています。愛犬や愛猫に健康で、できるだけ長生きしてほしい。そんな願いをかなえるためにもオーラルケアは重要です。ペットのオーラルケアを怠ると、歯垢がたまって歯石に変化し、口腔の健康が保てなくなってしまいます。毎日の歯みがきで歯垢を落とし、口内を清潔にしてあげましょう。そして、お口の健康を維持して、家族の愛犬・愛猫と長く一緒に暮らしてほしいです。オーラルケアは飼い主と愛犬の双方に負担がかからないことが大切です。 飼い主自身と愛犬のステータスを理解し、どこから手を付けていけばいいか把握することも重要。『うちの子はもう無理…』と、諦めてしまう前に“歯みがきヒント”を活用して、ステップアップを目指してみてください」とコメントした。

6月28日にオープンした同プロジェクトの特設サイトでは、「犬のオーラルケア」に興味のある飼い主向けに、失敗した理由やできない理由をチェックするだけで全5つのタイプ別診断ができ、それぞれの飼い主に合わせた解決ヒントを届けるお助けコンテンツをスタート。「PETKISS」ブランドが推進する同プロジェクトは中長期プロジェクトとして発足し、歯の健康を通してペットと飼い主の豊かな暮らしを応援していくという。

■「愛犬のお世話(ケア)に関するスクリーニング調査」概要
調査期間:5月26日~6月13日
調査対象:全国の犬飼育者1600人
調査方法:インターネット調査 ウエイトバック集計を適応

《山本真美》

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