我が家の猫「うすちゃ」の窓の脱走防止策については、つっぱり棚を使う方法を紹介した。しかし、脱走防止の要はやはり玄関だ。人間の出入口は当然猫にとっても一番の出入口だ。
猫の身体能力には勝てない…
玄関については、網戸式、ロールカーテン式などさまざまな二重扉の製品がある。これらを使う方法や、赤ちゃん用の転落防止柵、キッチンなどへの侵入防止柵を玄関前のドアや通路に設置する方法が考えられる。
しかし、うすちゃは寝る時以外、原則として家の中の移動を制限していない。くつろぐ場所などもほぼ決まっているが、1階と2階の行き来は自由だ。玄関で出入りをする時、いちいち居場所を確認してそこだけ閉めることになる。実際、以前はそうしていたわけだが、つい確認せず「今は2階だろう」などと思って玄関を開けると、いつの間にか足元に来ていて、一瞬のスキをついて脱走する。外から帰ってくる時も、玄関の気配を察知して、開くのを待ち構えている。大抵の人間は、猫の身体能力には勝てない。気が付くいた時点でもう遅い。
ハンガーネットを使って出入りエリアを囲う
なので、玄関出入口周辺に、簡単に張れる「結界」が必要だ。ドアの開閉時のみ、その周辺(内側)のアクセスを遮断すればいい。
玄関の幅などが一致すれば、幼児用のサークルドアを設置することも考えたが、もっと簡単な柵のようなものとして、ハンガーネットを利用することにした。ハンガーネット数枚をつなぎ目で動くようにして、出入りエリアを囲えるようにする。ハンガーネットはタイラップで繋ぎあわせれば、つなぎ目を動くようにできる。ハンガーネットをつなぐためのも部品も売っている。どちらを使ってもいいだろう。
うすちゃは元野良のせいか、編やネット状のもの、ケージなどを警戒する。ネットはまさに「結界」の役目を果たす。近寄ってはくるが、(今のところ)乗り越えたり攻撃はしてこない。
つっぱり棒を利用して開閉を楽に
ハンガーネットを蛇腹の衝立(屏風)のように立てて使うだけでもよかったのだが、片側をドアヒンジ式に固定できれば、開閉や出入りが楽だ。ヒンジを軸に、ハンガーネットを自在に動かすことができる。片手に荷物を持っていても、もう片方で「結界」を張ることができる。ドア枠に蝶番やヒンジを固定し、片側をハンガーネットに固定できればよいが、やはり大家(嫁)が壁や家の穴あけ、金具の直付けを許さない。
しかたがないので、柱式の太くて長いつっぱり棒をドアの隅に立て、タイラップまたは、写真のような部品でハンガーネットを固定した。この部品は、ホームセンターや100円ショップのパイプラックやハンガーネットのアクセサリーパーツとして売っているものだ。パイプにコード類を固定する部品やフック用の穴をつけるための部品を利用する。太さがつっぱり棒やハンガーネットに合わない場合は、少し大きめのサイズを選んで、ガムテープ、布、ラバーシートなどを使って調整する。細かい部分は、写真を参考に各自の手に入る部材で調整してほしい。