我が家の猫「うすちゃ」は野良だったので、窓やドアが開いていると普通に外へ行ってしまう。縄張りなのでいなくなることはない。お腹をすかせると戻ってくるが、脱走のたびにケガをしたりネズミを獲ってくるので窓の脱走防止策は必須だ。
脱走を阻止しながら換気もしたい
本当は家と外を自由に出入りさせたいのだが、病気やケガ、事故などを考えると悩みどころではある。外に出さないなら窓は常に全閉にして鍵をかけておけばいいのだが、生活する上ではそうもいかない。できればうすちゃにも外の空気や匂いに触れさせてやりたい。
とりあえず掃除や換気などで開け閉めする必要がある窓には、何らかの対策をすることにした。
窓を開けても網戸を閉めて、網戸ロックをかければよさそうだが、網戸や障子を開ける猫は珍しくない。ちなみに、開けた障子を閉めるようになったら正体は「化け猫」だそうだ。長生きしてしっぽが二股に分かれてきたら、「ねこまた」という妖怪になるとも言われている。
うすちゃは、左手(左前足)で引き戸の右方向にはガラス戸くらいの重さまで開けることができる。つまり、うすちゃにとってサッシの窓はロックしていなければ脱出可能だ。網戸は爪がよくかかるので逆方向でも開けられる。そもそも網は爪で破壊できるので、網戸のみで換気はできない。
「つっぱり棚」を縦にして利用
窓の外枠にフェンスをつけるという方法がある。防犯用の窓フェンスがあるのだが、2階も含めて全部の窓にフェンスや柵をつけるのも物々しい。場所によっては業者を呼んで足場を組んだりと大工事にもなる。費用的にももう少しリーズナブルな方法がよい。かつ、窓掃除などを考えると脱着可能なものが理想だ。
例によってネットを調べたり、ホームセンターを物色してたどりついたのが「つっぱり棚」だ。等間隔のパイプがならんだ棚で左右の幅が調整でき、押し入れやタンスの中に棚を増設できる製品だ。棚なので水平方向に使うものだが、これを縦方向に窓枠の内側に設置する。窓ガラス1枚の幅に合わせて何枚かを並べれば、全開にしても脱出の隙間を作らないようにできる。取り外しも固定用の調整ネジを回すだけなので簡単だ。
せっかく窓が開けられるようになったので、そこから外を見られるような「見晴らし台」も作った。これは、2階の廊下の窓と階段の手すりの高さがうまく一致していたので、板を乗せるだけで窓の高さの台が作れたからだ。ただし、飛び乗ったり飛び降りたりするときに板がずれるので、裏側に角材をとりつけて板が動かないようにした。ついでに人工芝シートを貼り付けた。人工芝シートは、うまい具合に爪とぎにもなる。板の縁には壁用のコーナーガード(ポリプロピレン)を取り付けた。