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海洋汚染問題をアートで表現、「“名画になった”海 展」開催…5月31日~7月18日

サント=マリー=ド=ラ=メールの海景 2050 フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)×AI
  • サント=マリー=ド=ラ=メールの海景 2050 フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)×AI
  • 富嶽三十六景 神奈川沖浪裏 2050 葛飾北斎(1760-1849)×AI
  • 『Microplastic Globe(スノードームになった未来の海)』カクレクマノミ
  • 『Microplastic Globe(スノードームになった未来の海)』アオウミガメ
  • 「”名画になった”海 展」
  • ドームに使用したプラスチックゴミが収集された海岸
  • ドームに使用したプラスチックゴミ
  • 「”名画になった”海 展」

横浜八景島は、ごみゼロの日(5月30日)を機に、5月31日から7月18日まで、ITOCHU SDGs STUDIOにて、プラスチックゴミによる海洋汚染問題をアートで表現した展示「“名画になった”海 展」を開催する。

今年4月1日からプラスチックゴミに関する新法案(プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案)が施行され、昨今、日本国内におけるプラスチックゴミの問題意識は急速に高まっている。産業活動によって排出される年間数百万トンものプラスチック廃棄物の多くは最終的に海にたどり着き、魚をはじめ、海全体の生態系に悪影響を及ぼす。「生きものを通じて世界に笑顔と感動を」をスローガンに掲げる同社は、海や川を脅かすこの深刻な問題に警鐘を鳴らすために、同展示会を開催する。

展示は主に2つの企画で構成される。第一部では、「プラスチックゴミの量が魚の量を超える」と言われている2050年の海を、フィンセント・ファン・ゴッホ、ポール・ゴーギャン、喜多川歌麿、葛飾北斎、エドゥアール・リウー、馬遠(ばえん)の6名の巨匠が描いたらどうなるか。各アーティストの画風や絵のタッチをスタイルトランスファーというAI技術を用いて再現した作品は、19年に「仙台うみの杜水族館」で発表され、海外からも高い評価を受けたという。

第二部では、マイクロプラスチックが漂う海の中と、そこで暮らす海の生きものを表現したスノードーム『Microplastic Globe』を5つ展示。ドームの中を舞うフレークは、実際に海から回収したプラスチックを使用しており、既に海洋プラスチックゴミの影響が報告されている5種の生物(カクレクマノミ、ミズクラゲ、ザトウクジラ、アオウミガメ、マゼランペンギン)の意匠と共に鑑賞できる。各種ドームの造形・制作は、スノードーム作家・石田兵衛氏が担当した。

ドームに使用されたプラスチックは、海洋プラスチックのアップサイクル事業をアート活動として行う会社「REMARE(リマーレ)」の協力のもと収集。尚、同プロダクトは、マイクロプラスチック問題啓蒙の役目を終えた後、専門家の監修のもと適切に処分される。

また会場では募金活動を行い、自然環境保護活動を行う団体へと寄付することで、プラスチックゴミ問題解決へのアクションとする。

■「”名画になった”海 展」
開催期間:5月31日~7月18日
開催時間:11時~18時
※休館日:毎週月曜日、月曜日が休日の場合、翌営業日が休館
会場:ITOCHU SDGs STUDIO(東京都港区北青山2-3-1 Itochu Garden B1F)
料金:入館料無料

《山本真美》

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