保護猫ふくちゃんと妻と一緒に、仲良く暮らしている筆者。本連載では保護猫を迎えるまでの経緯、迎えてからのエピソードなど、実体験を綴っていきます。
初対面でも人見知りしないふくちゃん
譲渡会(のポスター)で運命的な出会いを果たした我々とふくちゃん。個人的に、初対面でも抱っこなどのスキンシップを拒否されなかったのがとても嬉しく、初顔合わせの時はまさに2人とも有頂天になっていました。
顔合わせと面談を経て、正式に承諾をもらえた後、お迎えの日も決定。それまでの1、2週間で飼育環境を整えることに。メールなどで都度ボランティアさんにご相談しつつ、トイレ、餌、爪とぎ、そして玄関の脱走防止の柵などを用意していきました。
ボランティアさんの判断で我々の場合はトライアル期間は設けられず、いきなりお迎え。休日のお昼頃に車で自宅まで届けていただき、我々との2度目の対面を果たすふくちゃん。最初はもちろん緊張した面持ちで、部屋をビクビクしながら散策していました。別れを惜しみつつ、ボランティアさんが帰宅した頃には衣装棚、そしてベッドの下へと移動。「そりゃいきなり知らない家に連れてこられたら怖いもんね」ということで、しばらくは遠くから見守ることにしました。
ベッドの下に立て籠もり
初顔合わせ時、意外にも怖がられなかったので、すぐに慣れてくれるだろうと思っていたのですが、人見知りはあまりしないものの、やはり環境の変化にはそう簡単には慣れない様子。チュールで誘い出すと、少しだけベッドの下から出てきてペロペロと舐めるのですが、舐め終わるとまた戻ってしまう…。
まだ新型コロナウイルスの影響が本格化する前だったので、近所のカフェなどへ出かけてひとりの時間を作ってあげたり、部屋の中を暗くしたり、挙句の果てにはYouTubeやSpotifyなどのストリーミング・サービスで「猫が落ち着く音楽」「ペットが落ち着く睡眠音楽」などを検索して流すなど、色々なことを試しましたが、初日は結局出てこないまま夜を迎えました。
幼い頃から猫と生活してきて、猫の扱いには慣れているつもりではあったのですが、“お迎え”という意味では10年近いブランクがあったため、この辺りからだんだんと不安に包まれていきました…。
次回は、ふくちゃんが我々と打ち解けるまでを綴っていければと思います。
ホセ:会社員兼ライター。普段は別ジャンル、別名義で書いてます。
猫:ふくちゃん(♂/2歳)。秋田で地域猫としてお世話されていたところ、野生動物に襲われ保護。臆病だけど人懐っこい、愛すべきどんくさ猫。