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ハシビロコウの「ビルじいさん」、実はメスだったことが判明…伊豆シャボテン動物公園

ハシビロコウの「ビル」
  • ハシビロコウの「ビル」
  • ハシビロコウ「ビル」の献花台
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伊豆シャボテン動物公園は、8月6日に老衰で死亡したハシビロコウの「ビル」の性別がメスであったことが判明したと発表した。

ビルは推定年齢50歳以上(人間の年齢に換算すると100歳以上と考えられる)、世界でも類をみない長寿なハシビロコウで、長きに渡り「長老」「ビルじいさん」として親しまれてきた。しかし、死後に行われた解剖の結果、性別はメスであると確定したという。

1981年4月、メスの「シュー」とつがいのオスとして来園したビル。シューには先立たれてしまったが、それから長い間「バードパラダイス」内でのんびりと暮らしてきた。ハシビロコウは、オスの方がメスよりも平均して大きいという以外に外見上雌雄の差はなく、PCR法などの遺伝子検査で性別の判定をする必要がある。

しかし、そのためには自由に暮らすビルを捕獲・保定して、採血や組織の採取を行わなければならない。同園では、既に年齢を重ねていたビルに負担をかけないこと、長年に渡り培われてきた人間との信頼関係を崩さないことなどを鑑み、捕獲を実施しなかったという。そしてこの度、約50年目にして改めて性別を判定したところ、メスであるということが判明した。

ビルは、「来場者に対して非常に寛容で動じず、同居していた多くの鳥たちに対しても同様のスタンスでほかの鳥と揉めることも皆無だった」(中村智昭園長)という。

《鈴木まゆこ》

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