扶桑社は、『おじさんと河原猫』を9月13日に刊行した。
東京都と神奈川県の境を流れる多摩川の下流には、猫を捨てに来る人が後を絶たず、たくさんの野良猫が暮らしている。同書は、河原の厳しい環境で生きてきた猫たちと、彼らを守ろうとした3人のおじさん、そしてそのおじさんたちをたくさん愛した猫、河原猫シロの物語。
同書に登場するおじさんは、近所に住む「加藤さん」、ホームレスの「高野さん」、著書でカメラマンの「太田さん」の3人。著者は、多摩川の河川敷に捨てられた猫たちの世話をしている2人のおじさんと知り合い、猫との関係を撮り始める。そして、河原猫たちの里親探しに協力をする。
里親探しに協力するうち、1匹の小さくて愛らしい猫「シロ」を引き取ることに。すると、シロが猫エイズにかかっていることが判明。治療を受けながら太田家の一員としての生活をスタートする。
同書は、この河原猫「シロ」と、河原猫を見守ってきた3人のおじさんたちの物語を描いた写真エッセイ。また、特別寄稿として、『夜廻り猫』(講談社)の作者・深谷かほる氏による漫画「おじさんと河原猫」2本も収載されている。