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キリマンジャロじゃなく富士山バックに決めポーズ!…富士サファリパークのチーター

富士サファリパークのチーター
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チーターを見るならサファリパークがおすすめだ。飼育下ではハンティングの疾走を見ることはできないが、サバンナを彷彿とさせるフィールドにたたずむチーターは絵になる。

活発な姿を見せてくれた4頭

富士サファリパークでは、現在20頭ほどのチーターが飼育されている。尋ねた日は若い4頭がサファリゾーンに放たれていた。4頭のうち3頭は兄弟とのことだが、今年サファリゾーンデビューとなったので、エリアの中を探索したり、他のゾーンに行こうとしたり、やんちゃぶりを発揮してくれるそうだ。

4頭は人工保育で育てられた個体だという。じつは、富士サファリパークは国内でチーターの人工保育を最初に成功させた施設。サファリパークという環境がよかったのか、難しかったチーターの繁殖の道筋を開いた。

訪問した日は、12月の半ば。前後に北陸や関越自動車道の豪雪がニュースになっていたので雪の心配もあったが、当日は日差しがここちよいくらいだった。4頭もエリアを散策したり、ときおり小走りに移動したりと活発に動いていた。ほどなく数頭が、エリアの小高い丘の上に上がった。背景にちょうど富士山が見える絶好のポジションだ。さながらキリマンジャロの頂を背景に佇むサバンナの俊足ハンターといったシチュエーションを提供してくれた。しかも、奥にはサイの姿も見える。

富士サファリパークのチーター富士サファリパークのチーター

機能美を凝縮させた自然の逸材

チーターの特徴は、なんといってもスピードだ。さまざまな観測でも80~100km/hは出せるという。データとしては120km/hという記録も残っている。速く走るため、胴体のスマートさに比して四肢は太めで爪は出しっぱなしだ。おなかのくびれが、後ろ脚を蹴りだすしなやかなかつ強靭なバネの役目をする。太いしっぽと太い足、肉球、爪は、100km/h前後の高速でのターンを可能にする。座ったときに大きく張り出す胸は、肺と心臓の強さを誇示している。

機能美を凝縮させた自然の逸材ともいえるチーターだが、レッドリストでは絶滅危惧種:UV(脆弱)となっている。アジアチーターはさらに深刻でCR(クリティカル)という分類だ。

《中尾真二》

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