愛猫のフリフリとゆれる優雅なしっぽやピクピクと動くおひげ。とっても可愛らしいけれどそれらにどんな役割があるかご存知でしょうか? しっぽの動きをよく観察することで、自由で気ままな彼らの感情を読み取ることができるかもしれません。今回は猫ちゃんのしっぽやおひげのあれこれについてまとめてみました!
しっぽの役割とは?
猫のしっぽにはいくつかの役割があります。一つは防寒。寒い場所ではしっぽを内側に丸め込むように横になり体温低下を防ぎます。
次にマーキング。猫の身体にはしっぽを含め至る所に臭線が存在しています。ここは僕のお気に入りの場所! などマーキングする際にしっぽをこすりつけています。
さらに猫のしっぽは感情表現をする大切なツールでもあります。単純に見える動きですが実は様々なパターンがあり、コミュニケーションに役立っています。
そして最後は舵取り、です。猫のしっぽは複数の尾椎という骨と筋肉でできています。しっぽを動かすことで骨盤の動きを調整しバランスを取りながら動いています。猫が細い塀や不安定な場所でも難なく移動できるのはこの調整能力あってのものです。
しっぽの長さにも個性あり
ショップなどでは長いしっぽを優雅にゆらす猫が多いですが、街中で見かける野良猫や保護猫の多くはカギしっぽだったりします。これは先天的な遺伝子の関係で生活上は何も問題ありません。
江戸時代ネズミ取り目的で貿易船に乗せられ日本に来た猫達がカギしっぽの遺伝子を持っていたと言われています。また当時は長いしっぽの猫は年齢を重ねると猫又という妖怪になると信じられておりカギしっぽや短いしっぽの猫が好まれ、意図的に繁殖されたという説もあります。
しっぽを触る時は慎重に…!
猫のしっぽ周囲にはたくさんの神経が集中しています。そのため強く握る、執拗に触るなどは大きなストレスになってしまいますので避けましょう。しっぽの付け根を軽くトントンと軽く叩いてあげると喜ぶ猫も多いですが中には怒って嫌がる子も…愛猫のご機嫌をうかがいつつ適度な強さで触れてみてくださいね!
しっぽの動きから読み取れる愛猫の気持ち
前述した通り猫のしっぽの動き方は実は様々なパターンがあります。犬では嬉しい時に振られることの多いしっぽですが猫ちゃんの場合はイライラしているサインのことも。よく観察して愛猫の感情を汲み取ってあげましょう。
・逆立って大きく膨らんでいる
威嚇のサインです。怖い時や怯えている時、相手を攻撃するときなどに見られます。
・パタパタと素早く左右に振る
イライラしている時のサインです。リラックスや喜びのサインと間違えないようにしましょう。
・緩やかに左右に振る
安心している時やリラックスしている時のサインです。
・ピンと上に立てている
遊んでほしい、構ってほしい、など甘えたいときのサイン。見かけたらぜひコミュニケーションタイムを作ってあげましょう!
ひげの役割とは?
猫ちゃんのひげは切ってはいけない! とよく聞きますがその理由はご存知でしょうか? 実は猫ちゃんにとってひげは生活する上でとても大切な器官です。1つは平衡感覚に強く関連しているため。視力の弱い猫はひげで感知できる情報を元に動いています。また僅かな気温や気圧の変動など敏感に感じ取っているとも言われています。狭い場所を通る時はひげの触覚を使って通れる場所かを確認しています。家猫ちゃんはもちろんですがお外で生活する猫ちゃんには尚更必要不可欠な器官と言えるでしょう。
その他、猫のひげには目とつながっている筋肉がありひげで危険を察知したら素早く瞼を閉じて眼球を保護する、という働きもあります。以上のことから猫のひげは切ってしまうと生活に大きな支障が出てしまいます。
猫ちゃんのしっぽやひげはとっても可愛らしく、つい愛でたくなりますよね。ですが、実はデリケートな部分ですから過度に触りすぎてしまわないよう気を付けてあげてくださいね。