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ペット由来のアレル物質、積極的に対処していない人が8割…パナソニック調べ

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パナソニックは、国内1万人を対象に、今後のペット飼育意向について調査した。さらに、ペットオーナー500人にペットを飼っていて感じる障壁についても聞き取りを行った。

新型コロナウイルス感染症発生以降に「イヌ・ネコを飼い始めた」と答えた人は12.8%、「イヌ・ネコの飼育頭数を増やした」と答えたのは4.2%となり、ペットオーナーの17.0%はコロナ禍がきっかけでペットを飼い始めたり、飼う数を増やしていることがわかった。現在ペットを飼育している家庭のうち、約2割がコロナ禍をきっかけに新しい仲間を迎えている。

次に20代~60代の男女1万人を対象に、今後犬や猫を飼いたいかと質問。すると26.7%が「今は飼っていないが条件が整えば飼いたい」と答え、「今は飼っていないが、すぐにでも飼いたい」(2.2%)と答えた人を合わせると、約3割にあたる28.8%(2880人)が、犬や猫のペットを飼いたいと望んでいることがわかった。

そこで、ペットを飼いたいと望んでいるのに飼っていない2880人に対し、飼わない理由を質問。すると、「金銭面での負担が大きそう」(32.4%)という経済的理由と、家の広さや構造、ペット不可ルールなどの 「住環境の問題」(31.6%)がペットを飼えない・飼わない大きな理由として挙げられた。

また「お別れの日が心配」(25.9%)と、しっかりと未来を見据えて踏み出していない人や、「抜け毛が多そう」(20.4%)、「部屋のニ オイ」(18.1%)とペットと暮らす上で生じる事象を不安に感じていることもうかがえた。ペットと共生するためには、解決すべき課題やそれぞれの事情が多々あるようだ。

続いて、犬や猫を飼っているペットオーナーの男女500人を対象に、ペットを飼う上での悩みについて質問した。ペットを飼っている上での悩みが「ない」と答えたのは37.6%で、ペットオーナーの62.4%が何らかの悩みを抱えている結果となった。 悩みの内容を聞くと、「抜け毛」(27.4%)や「部屋のニオイ」(23.6%)が多かった。

ペットオーナーにペットのダニや毛に悩まされた経験を聞くと、約3割が「時々ある」(32.8%)、約1割が「頻繁にある」(9.2%)と答え、約4割(42.0%)がダニや毛に悩まされていることがわかった。また、ペットのダニや毛で部屋の空気が気になった経験を聞くと、「時々ある」が30.4%、「頻繁にある」が8.8%となり、こちらも約4割(39.2%)に上った。ペットによるダニや毛、そこから発生するニオイや浮遊物などの室内の空気環境に悩まされるペットオーナーは少なくないようだ。

そこで、ペットによる部屋の空気が気になると答えたペットオーナーに、部屋の空気に対処できているかと聞くと、半数は「あまり対処していない」(55.6%)と答え、「対処していない」(9.7%)と答えた人を合わせて、65.3%は十分に対処できていないことがわかった。

続いて、ペットオーナー全員に、ペットや家族のために部屋の空気を清潔に保っておきたいかと聞くと、4人に3人は「保ちたい」(75.0%)と回答。一方、ペットのダニや毛、部屋の空気への対処は面倒に感じるかと聞くと、4割は「面倒に感じる」(42.4%)と答えた。ペットオーナーには、ペットや家族のために清潔な空気を保ちたいが、対処は面倒というジレンマがあるようだ。

最後に、ペットオーナーにペット由来のアレル物質について聞くと、12.2%が「詳しく知っている」、43.0%が「聞いたことがある」と答え、半数以上の55.2%がペット由来のアレル物質について認知していた。

ペット由来のアレル物質を知っていると答えたペットオーナーに、ペット由来のアレル物質への対策を聞くと、「積極的に行っている」と答えたのは18.1%で、45.7%は「あまり行っていない」、36.2%は「全く行っていない」と答えた。ペットのアレル物質を認知している飼い主でも、約8割が積極的な対策をとっていないことがわかる結果となった。

積極的な対策をしない理由は、「不快な症状が出ていないから」(48.7%)が多いものの、飼い主の4人に1人は「効果的な方法がわからない」(23.5%)と答えており、気になるものの放置しているケースも少なくないようだ。

今回の調査結果について、獣医師の増田国充氏は、アレル物質ゼロのペットはいないため、飼うなら対策は必要だとコメントしている。今回の調査では、ペットの毛や室内の空気環境への対策は「面倒だ」と感じる飼い主が4割いたが、ペットにシャンプーやブラッシングをしてあげることで、抜け毛やフケの予防となり、ペット由来のアレル物質の抑制につながるという。

また、ハウスダストや花粉などによる体の不調には、空気環境を整えることが有効とされているが、ペット由来のアレル物質対策にも室内の空気環境を整えることが有効だと考えられるとのこと。ペット由来のアレル物質となる抜け毛は、ペットから毎日発生するハウスダストのようなもののため、換気や掃除は毎日こまめに行うことが肝心であり、空気清浄機などを使って、空気をより良い状態に保つことも効果があるとしている。

パナソニックでは、「帯電微粒子水(ナノイーX)」を搭載した様々な製品を販売している。帯電微粒子水(ナノイーX)は、水から生まれて水に戻る、人にやさしいごく小さなイオン。部屋のすみずみまで行きわたり、カビや花粉、菌・ウイルス、ニオイなど、目に見えない空気の汚れを抑える力を持っているという。また、この帯電微粒子水(ナノイーX)は、ペット由来のアレル物質を分解、抑制し、ペット臭の脱臭効果があることが明らかになっているそうだ。同社は、今回の調査結果および獣医師のコメントにより、今一度ペットとの暮らし方について考えてもらいたいとしている。

《鈴木まゆこ》

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