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似ているけど全然違うタヌキとアライグマ、シカとカモシカ…『世界一まぎらわしい動物図鑑』刊行

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今泉忠明先生監修『世界一まぎらわしい動物図鑑』、小学館より刊行
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小学館は、『そっくりなのにぜんぜんちがう 世界一まぎらわしい動物図鑑』を刊行した。

同書は、『ざんねんないきもの事典』『わけあって絶滅しました。』などの監修を務めた今泉忠明先生監修による児童向け動物学入門書。姿形や習性はそっくりでも実はまったく別の動物=「まぎらわしい動物」にスポットを当て、進化の不思議を解き明かしていく。

この地球上には、タヌキとアライグマ、シカとカモシカなど、見た目や習性は似ているのに実はまったく別の動物=「まぎらわしい動物」が数多く生息している。今泉先生によると、紛らわしい動物が存在していることこそ、「進化のカギ」なのだという。動物たちにとっては、自分の体こそが生き残るための道具。どんな所に住んで、何を食べているのかで、体の形は決まってくる。樹上ではバランスをとるのに長い尾が役に立ち、水中では流線形の体が便利だ。また、肉食なら鋭い牙が役に立ち、草食なら茎をくいちぎる前歯を必要とする。

こうして長い時間をかけて、自然環境に適応して生き残ったものたちは、元々が別々の種であったとしても、なぜかよく似た形(キャラクター)と習性(ビヘイビア)を持つようになる。このような現象を動物学の世界では「収斂進化(しゅうれんしんか)」と呼ぶ。この収斂進化に着目すると、進化の不思議をわかりやすく理解することができる。

同書は全編クイズ仕立てになっており、「まぎらわしい動物」が合成写真によって1枚に写し出されている。例えばアルパカの群れにラマが1頭混じっていたり、同じようなポーズで辺りをうかがうミーアキャットとプレーリードッグが並んでいたり。図鑑ページでは、それら「まぎらわしい動物」の違う点や、なぜそのような姿形や習性になったのかを、イラストを使ってわかりやすく解説している。

収録されている動物は約70種。哺乳類を中心に子供に人気の動物が集められており、親子で動物クイズを楽しんだり、動物園のお供にもぴったりな1冊となっている。




《鈴木まゆこ》

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