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記念企画展「日本の動物園と水族館は東京から始まりました」開催…4月29日~5月8日

昭和25年 アジアゾウのはな子が移動動物園で来園(本格的な飼育展示は昭和29年から)
  • 昭和25年 アジアゾウのはな子が移動動物園で来園(本格的な飼育展示は昭和29年から)
  • 開園初期の恩賜上野動物園(『風俗画報』[明治29年発行]から)
  • 都立動物園・水族園が連携する野生生物保全活動

東京都は、恩賜上野動物園(東京都台東区)開園140周年、井の頭自然文化園(東京都武蔵野市)開園80周年を記念し、4月29日から5月8日までの期間、企画展「日本の動物園と水族館は東京から始まりました」を開催する。

上野動物園は、明治15年(1882年)に農商務省所管の博物館付属施設として開園した、日本で最初の動物園。開園当初の園内に設置されていた観魚室「うをのぞき」は日本最初の水族館でもあるため、日本の動物園と水族館はここから始まったと言える。

その後は、大正13年(1924年)に皇太子殿下(昭和天皇)ご成婚を記念して東京市に下賜、戦時中と戦後の復興を経て、昭和47年(1972年)のジャイアントパンダ初来園を機にさらなる発展を遂げた。現在では日本を代表する動物園として、世界中の多様な野生動物の飼育展示と繁殖などを通じ野生動物保全の重要性を広く伝えている。

井の頭自然文化園は、昭和17年(1942年)に「行楽の間に自然科学の知識普及の向上に寄与する」という目的のため開園し、動物園の他、彫刻館、資料館などが併設され、自然と文化が調和した施設となっている。

昭和29年(1954年)にはアジアゾウの「はな子」が来園し、平成28年(2016年)に国内最高齢の69歳で死亡するまで、同園のシンボルとして多くの人から親しまれた。近年では、二ホンリスの放し飼いを行う「リスの小径」(平成4年公開)や、様々な野生の生き物が集まる仕掛けが施された「いきもの広場」(平成23年公開)など、身近に暮らす日本の野生動物の飼育展示と、子供たちにも親しみやすい体験活動が重視された施設となっている。

同企画展では、このような各園の歴史的トピックを当時の貴重な写真で紹介するという。また、開園から節目の年を迎える2園のほか、多摩動物公園(東京都日野市)と葛西臨海水族園(東京都江戸川区)も合わせた4園で連携して行っている、絶滅が心配される野生生物の保全活動などの取り組みについてもパネルなどで紹介する。

■開催概要
開催期間:4月29日~5月8日
開催場所:東京シティアイ 観光情報センター パフォーマンスゾーン(JR「東京」駅前JPタワー・KITTE地下1階)
入場料:無料

《鈴木まゆこ》

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