動物のリアルを伝えるWebメディア

ホタルの魅力を体験できる特別展示、仙台うみの杜水族館にて開催…6月11日~26日

特別展示「ホタルの杜」
  • 特別展示「ホタルの杜」
  • 特別展示「ホタルの杜」
  • ホタルナイト水族館
  • ホタルの生体展示
  • バックヤードツアー ~ホタルの特別解説~
  • ホタル解説イベント
  • 解説パネル
  • うみの杜ホタルBOOK 配布

仙台うみの杜水族館(宮城県仙台市)は、6月11日から6月26日の期間中、初夏の風物詩“ホタル”の魅力を体験できる特別展示「ホタルの杜」を開催する。

同展示では、照明を落とした展示水槽内をのぞき穴から観察でき、ほのかに光る美しいホタルの姿を楽しめる。展示するのは、同館で繁殖したゲンジボタルとヘイケボタルの2種類で、20~30匹。また、ホタルの幼虫、幼虫が主食とするカワニナの生体展示や、生態解説・繁殖の取り組みのパネル展示も行う。

バックヤードツアーは、通常見られない水族館の裏側を飼育スタッフと一緒に探検できるオプションプログラム。水槽の裏側や、生きものたちのごはんをつくる調餌室など、スタッフの解説つきで楽しめる。さらに、今回初めてホタルの杜の開催期間限定で、ホタルの幼虫が成虫になるまでの期間を管理する部屋を案内。ホタルの成長過程や管理の方法など、ホタルの生態について紹介する。料金は1人500円(4歳以上)。所要時間は約20分間で、定員は各回15名。参加受付はエントランス プログラム受付にて行う。

館内​各所には、宮城県に生息するホタルたちの解説パネルを設置。特別展示で見られるゲンジボタル、ヘイケボタル以外のホタルの特徴についても、館内を散策しながら楽しく学ぶことができる。

また、6月11日の閉館後は、ホタルの生態について楽しく学べるナイトイベント「ホタルナイト水族館」を開催。ホタルの生体展示や、河原で輝くホタルの光をイメージしたライトアップ、ホタルの担当飼育員による解説イベントなど、一夜限定のコンテンツが盛りだくさんとなっている。照明を落とした幻想的な夜の水族館で、ホタルの魅力を堪能できる。

1階「広瀬川 海のみなもと 山・里・川」エリアと2階「大水槽」の横通路では、「ホタルの生体展示」を行う。館内の照明を落とし、ヘイケボタルの生体が入ったキューブ型の水槽を設置。親潮ギャラリーでの特別展示「ホタルの杜」も楽しめる。時間は19時から約10分間。

「ホタル解説イベント」では、ホタルの担当飼育員が解説イベントを行う。ゲンジボタル、ヘイケボタルの違いや同館の繫殖の取り組みなど、さまざまなホタルの生態についてレクチャーする。時間は19時から約10分間。

1階「広瀬川 海のみなもと 山・里・川」エリアでは、イルミネーションやボールライトで、河原で輝くホタルの光を表現したライトアップを行う。ライトアップを通じて、自然のホタルを見ているような体験を提供し、ホタルの魅力を伝えていく。また、ホタルの生体展示水槽も設置し、本物のホタルの光も見られる。さらに、鹿児島県さつま町で、豪雨災害で流された川内川流域のホタルの再生を願って始まったという竹のライトアップ「竹ホタル」も鑑賞できる。

ホタルの生態について学べる資料「うみの杜ホタルBOOK」を来館者に配布。解説イベントと内容が連動しており、資料を見ながら解説を聞くことができる。さらに、宮城県に生息するホタルの図鑑を作れるページもあり、子どもも楽しく学べる資料となっている。

「竹ホタル絵付け体験」は、竹ホタル用に加工された竹に、特殊水性顔料ペンを使って絵付けができるプログラム。絵付けした竹は、持ち帰ることができ、お好みのキャンドルやライトを入れて、オリジナルの竹ホタルを楽しめる(数量限定)。また、同館のかわいらしい生きものたちの写真で缶バッジを作れるプログラム「缶バッジづくり」も。専用の機械を使って、缶バッジ作りを体験できる。ホタルナイト水族館限定のデザインが登場。場所は2階 企画展示室にて。料金は、竹ホタル絵付け体験が1個500円、缶バッジづくりが1個300円。

同ナイトイベントでは、夏の思い出作りに欠かせない浴衣での参加を推奨している。浴衣・甚平での来館者には、照明を落とした館内で楽しめる「光るブレスレット」がプレゼントされる(数量限定)。

■「ホタルナイト水族館」概要
日程:6月11日
時間:18時30分~21時(最終入館20時30分)
料金:大人1900円(税込)、中高生・シニア1300円(税込)、小学生900円(税込)、幼児500円(税込)
※年間パスポートでの入館も可能(販売はなし)
通常営業チケットでの再入場は不可
販売場所:前売り券 仙台うみの杜水族館公式HP、当日券 チケット窓口

(2015年5月に閉館した「マリンピア松島水族館」では、2012年から2014年まで毎年ホタル展示を実施していた。これは、当時の飼育スタッフが泉ヶ岳で見たホタルの風景に感動し、来場者へ伝えたいという思いから始めたもの。ホタルの展示は、自然界から成虫を採集して展示するわけではなく、幼虫から飼育していく必要があるため、容易ではないという。2012年は採集個体を15日間展示することができたが、繁殖個体を成虫に成長させることはできなかったそうだ。翌年も繁殖個体の展示には至らず、2014年になって初めて繁殖個体を展示することに成功。「マリンピア松島水族館」閉館後、一度途絶えた同取り組みだが、2019年に復活し、「仙台うみの杜水族館」として今回で4回目の特別展示となる。同館は「今後も地域の人々の協力のもと、必要最小限の個体を採取し安定した飼育下繁殖による種の保存を目指す。これからも近い将来姿を消してしまうかもしれない絶滅危惧種の繁殖や、その生息環境の保護に積極的に取り組んでいく」としている)
《山本真美》

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top