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ペットのための防災対策、「同行避難」の正しい理解者は51.8%…アイペット損害保険調べ

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  • アイペット損害保険 ペットのための防災対策
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アイペット損害保険は、犬・猫(以下「ペット」)飼育者の942名を対象に、ペットのための防災対策に関するアンケート調査を実施、その結果を発表した。

2018年に行った同調査結果と比較すると、「自宅から最寄りの避難場所を知っている」飼い主は78.3%と、大きな災害の多かった2019年を経て6ポイント増となった。しかし、「同行避難」を正しく理解できている飼い主は51.8%と、2018年の57.8%から6ポイント減少した。同社は、東日本大震災から9年が経過したが、防災への基本的な理解意識を高め、ペットのための防災対策をさらに考えていく必要性がある結果となったとしている。

まず、災害を想定してペット向けの防災対策は何かしているかを尋ねると、犬飼育者の回答では「基本的なしつけができている」がトップ。猫飼育者の回答では、「普段から誰かが一緒にいるようにする」と「ペット用の防災グッズ(飲料・用品等)をそろえている」が同率でトップとなった。一方で猫飼育者は「特に何もしていない」という回答が6割近くもある。

続いて、現時点で備えている防災グッズを尋ねると、犬・猫飼育者ともに「フード・飲料水」が7割を超えた結果となり、次いで、犬飼育者は「リード」、猫飼育者は「トイレ用品」との回答。

自宅から最寄りの避難場所を知っているかの質問に対しては、冒頭の通り、8割近くが「知っている」との回答だった。しかし、さらに「知っている」と回答した人に「避難場所にペットを連れて避難できるか知っているか」を尋ねると全体の7割以上がペットと避難場所で一緒に過ごせるかどうかわからないと回答した。中でも猫飼育者は6割以上が「知らない」という回答だった。この結果に対し、同社は、猫飼育者は犬飼育者に比べ、情報接触の機会が少なく、日頃から情報量が少ないことが理由の一つとして想像できるとしている。

続いて、ペットと一緒に避難生活を送ることを想定した場合、ペットに関する心配事を尋ねると、犬・猫飼育者ともに「慣れない場所でのトイレ」「他人や他のペットとのトラブル」とトップ2が同じ回答となり、避難生活における心配事は共通のようだ。

次に災害時、ペット非飼育者もいる避難場所でペットも一緒に生活することを想定した場合、どのような環境が理想か尋ねると、犬・猫飼育者ともに「ペット飼育者と非飼育者の居住場所を分ける」がトップとなった。前出の「他人や他のペットとのトラブル」を気にしている人も多いため、居住場所を分け、トラブルを避けたいと考えが強いようだ。

さらに、災害時ペットは飼い主との「同行避難」が原則とされているかを知っているかどうかを尋ねると、8割以上が知らないと回答した。ここ数年自然災害なども多く、避難場所でのペットの受け入れについてメディアなどでも取り上げられるなど、「同行避難」というキーワードを耳にする機会も増えてきたが、依然として認知度は低いようだ。

最後に、災害時の迷子対策として有効といわれているマイクロチップの装着有無について尋ねたところ、装着率は犬飼育者27.4%、猫飼育者11.7%、全体でも20.6%にとどまった。さらに、装着していると回答した人を対象に装着目的を尋ねると、「装着していたペットを迎え入れた」がトップで、「迷子防止」「装着が義務だと感じた」も多い結果となった。

2019年の台風19号では、避難勧告が出ているにも関わらず、「ペットを残していけない」と避難しない飼い主も多くいたと言われている。万が一の時、大切なペットを守れるよう、日頃からどんな備えが必要か、有事の際にペットとどのような行動をとるべきかなど考えておく必要があると言える。

■調査概要
調査対象:全国の犬・猫飼育者
調査人数:男女942名
調査期間:2020年2月12日~2月15日
調査方法:インターネットによるアンケートを実施

《鈴木まゆこ》

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