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新・動物愛護法とは? 改正受け今年6月から段階的に施行

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  • 動物愛護管理法 主な改正内容
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昨年6月に「動物の愛護及び管理に関する法律等の一部を改正する法律(令和元年6月19日法律第39号)」が成立・公布された。いわゆる動物愛護管理法(以下、愛護法)の改正だ。今年(2020年)6月から段階的に施行されることになっている。

概要

俗に言う動物愛護法は、昭和48年(1973年)に「動物の保護及び管理に関する法律」として制定され、平成11年(1999年)に現在の「動物の愛護及び管理に関する法律」に名称変更された。いわゆる動物の愛護に加え、適切な管理を求めることで、社会・他者に危害を及ぼすことも防止しようとする法律である。対象となるのはペット以外にも、動物園などで飼育される展示動物、畜産動物や実験動物なども含まれる。

国や自治体だけでなく、畜産業者やペットの飼い主などに責任ある飼養(飼育)などの義務を定める一方、都道府県には権限も与えている。動物の健康と安全を確保し、周辺環境に問題が生じることを防止するために、繁殖業者など動物取扱業登録の審査、施設への立ち入り検査や改善勧告、登録の取り消し、業務停止の命令などを、知事名で行うことができる。

これまでに、平成11年、17年と24年に大きく改正されている。動物取扱業者の適正化につながる修正や、虐待や遺棄に関する定義の改訂、実験動物に対する配慮の追加、終生飼養(つまり、最後まできちんと面倒を見ること)の明文化などが行われている。4回目となった昨年の改正では、販売前の子犬と子猫への個体識別用マイクロチップ装着の義務化(2022年施行)が決められた。また、出生後56日(8週)を経過しない犬又は猫の販売等を制限するといった8週齢規制のほか、動物虐待に対する厳罰化などは評価されている。

罰則規定

その罰則については、第44条で「愛護動物( *1)」に関する定めがある。一番重いものは、それまで「2年以下の懲役又は200万円以下の罰金」とされていたものが、「5年以下の懲役又は500万円以下の罰金」に改められた。これは、「愛護動物をみだりに殺し、又は傷つけた者」に科せられる。

また、これまで100万円以下の罰金刑のみであった虐待や遺棄については、懲役刑の可能性が追加され、「100万円以下の罰金又は1年以下の懲役」と、こちらも厳罰化された。虐待の定義については、「その身体に外傷が生じるおそれのある暴行を加え、又はそのおそれのある行為をさせる」、いわゆる傷害行為が最初に言及されている。そのほかにも、食事や水を与えない、酷使や不当な拘束で衰弱させる、ケガや病気を放置する、排泄物が堆積するなどの劣悪な環境で飼育する、といった内容も含まれている。

その他、無許可で繁殖業を営んだり、業務の改善や停止命令に従わなかったりした場合などに対し、50万円から20万円以下の罰金・過料が科せられている。もちろん、まだまだ不充分だという声も多いが、少なくとも一歩前進した事実は評価できると考える。

*1 牛、馬、豚、羊、山羊、犬、猫、いえうさぎ(家ウサギ)、鶏、いえばと(家鳩)、あひる、および他人が占有している哺乳類、鳥類、は虫類

《石川徹》

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