クイーンズランド州政府観光局は、ドローンを用いたアオウミガメの新しい個体数調査方法により、上陸を目指す6万4000匹のアオウミガメを確認したと発表した。
世界最大のアオウミガメの繁殖地である、クイーンズランド州のグレートバリアリーフ最北端に位置するレイン島で、アオウミガメ保護に従事している研究者達はドローンを用いた調査を行った。それにより、個体数をより正確に調査することができたと発表し、映像を公開した。
ドローンの映像には、最大6万4000匹のアオウミガメが順番に産卵するため、島の周りで上陸を待っている様子が撮影されている。
これまでの個体数調査方法は、浜辺に巣を作っているアオウミガメの甲羅に数日で洗い流される塗料を塗り、観測者が小さなボートに乗って、塗装済みのカメと未塗装のカメを数えるものだったという。そのため、データの精度が課題となっていた。
しかし、ドローン映像を活用したことにより、観測者のエラーを減らすことができ、正確なデータを即座に保存することが可能となった。今回の調査結果について論文を発表した筆頭著者、クイーンズランド州環境科学省のアンドリュー・ダンスタン博士も、最も効率的な調査方法であることが判明したとコメントをしている。
今後は、人工知能を使用して、ドローン撮影のビデオ映像からカウントの自動化を目指し、年々数が減っているアオウミガメの個体数管理に貢献していくとしている。