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野良猫や迷子猫を保護するときに注意したいポイントは? [前編]

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公園や空き地には今も野良猫ちゃんが住み着いていることがありますよね。皆さんは家猫ちゃんと野良猫ちゃんの平均寿命が大きく異なることをご存知でしょうか? 家猫の平均寿命は15歳前後であるのに対し、野良猫の平均寿命はたったの5歳前後と言われています。その理由としては、やはり断トツで生活環境の悪さがあげられます。仮におうちで飼われていた猫ちゃんが迷子のなってしまった場合、慣れない外での生活は困難を極めるでしょう。

もし見知らぬ猫ちゃんがお庭に迷い込んできた時や、事情があり野良猫ちゃんを保護したい時の対応は、いくつか注意したいポイントがあります。そこで今回は猫ちゃんの保護に関するポイントを前後編に分け、まとめてみました。

野良猫を保護するということ

野良猫の中には猫白血病や猫エイズといった一生ものの感染症を持っている子たちがいます。母猫から母体感染でウイルスをもらってしまっているケースや他の猫との接触で感染しているケースなど様々です。発症せず天寿を全うできる子もいますが、中には保護して間もなく闘病が必要になる猫もいます。

その他にも寄生虫や猫風邪など治療が必要になることが多く、それに伴った支出はどうしても避けられません。里親を探すにも成猫の場合はなかなか見つからないかもしれませんし、人に慣れる保証もありません。猫を保護する、ということはその子の人生最後まで責任持って面倒を見る、ということです。先住の猫ちゃんがいる場合ももちろんそうですが、保護した後の生活を熟考した上で行動に移しましょう。

猫を保護する方法や準備しておくもの

野良猫達は生活環境によって人への慣れ具合、警戒心のレベルが大きく異なります。中には抱っこまでできてしまうような猫もいますがごくまれです。元飼い猫、迷子猫である可能性も考えておきましょう。

生まれながらの野良猫達は撫でることはできてもそれ以上のコミュニケーションには咬み付く、引っかくなどして抵抗する子がほとんどです。野良猫はどのようなウイルスを持っているかわかりませんから、保護するときは細心の注意が必要です。お庭に迷い込んできた場合はまず食事をあげて警戒心を解いていきましょう。数日時間をかけてもOK。ケージにブランケットを敷き外に出しておくことで自分から入ってくれるようになればラッキーです。

また時間をかけられない時はバスタオル、軍手、洗濯ネット、ケージを用意しましょう。咬まれることも想定し軍手は重ねてつけてください。引っかき傷ができてしまわぬよう厚手の長そでを着ておくと安心です。バスタオルを後ろからそっとかけ何も見えない状態にしてから捕獲します。そのまま洗濯ネットに入れ動きを制限した状態でケージへ。できればそのまま動物病院にかかるのがベストです。もし動物病院にかかるまで時間があくようであれば洗濯ネットは使わずそのままケージに入れてあげてください。

保護するときは大声や物音は厳禁です。捕獲機を用意できるとなおスムーズにいくでしょう。中には自治体が貸してくれることもあるようですから、保護の前にお住まいの地域の役所に確認してみましょう。

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保護猫ちゃん達の性格は千差万別です。驚くほど甘えん坊になる子もいれば、家の中の生活に慣れるまで数年単位の時間を要する子もいます。どのような子でも精一杯の愛情で接してあげましょう。後編では保護した後の過ごし方や迷子だった場合の対処方法をご紹介します。

《吉田つぐみ》

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