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動物が登場する英語イディオムを集めた『どうぶつ英語フレーズ大集合!』、偕成社より刊行…8月30日

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『どうぶつ英語フレーズ大集合!』、偕成社より刊行
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  • 『どうぶつ英語フレーズ大集合!』、偕成社より刊行
  • 毎日中学生新聞で連載されていた「英語の森の動物図鑑」(当時の誌面現物)

偕成社は、『どうぶつ英語フレーズ大集合!』を8月30日に刊行する。

同書では、50におよぶ「動物が出てくる英語イディオム」を、動物ごとに収録。そのどれもに、直訳するだけではわからない英語圏の文化が現れている。

例えば「Crocodile tears」、直訳「わにの涙」。そのままの意味かと思いきや、その意味は「うわべだけの涙・うそ泣き」である。その言い回しが定着した説として、1つには14世紀にヨーロッパで流行した旅行記の存在が挙げられている。

「Lame duck」、直訳「足の不自由なアヒル」は、「任期満了前の、影響力を失った大統領や政治家」を表す。これは19世紀アメリカで、なかなか前に進めないあひると、影響力を失った政治家を結びつけて使われ始めた。この言葉は、最近では日本でも「レームダック」とそのまま使われるようになっているが、こうした背景を知っていると、すっと言葉が入ってくる。

このように、それぞれのフレーズがどのように生まれたか、使われ方などが見開きで解説されている。やさしい表現で明快に書いてあるため、お話のように読むことができ、自然にフレーズを覚えることができる。最後に例文コーナーもあるため、実際に文章の中でどう使われるかもわかる。

同書の元になったのは、毎日中学生新聞で2005年から2006年に連載されていた「英語の森の動物図鑑」。書籍化にあたり、作者の河本望氏が再構成・加筆修正し、グレードアップしている。また、宇田川新聞氏によるユニークな挿絵も見応えがある。英語フレーズの直訳の意味、実際の意味をおもしろく切り取って木版画で表現しており、クスッと笑えて記憶に残る描写も多くある。

文法に単語、文章読解と、様々な英語学習がある中で、文化や歴史に根付いたおもしろい視点から学習できる1冊となっている。

《鈴木まゆこ》

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