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日本聴導犬協会、育成費用支援をクラウドファンディングで呼び掛け…9月17日まで

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日本聴導犬協会は、クラウドファンディングサービス「GoodMorning」を通じて、協会犬の育成(約1150万円)と訓練(約800万円)にかかる費用の一部を補うための支援を呼びかけている。

今まで主な収入源だった講演会は、新型コロナウイルス感染症の影響により年間200回から8回に激減。しかし、障害のある人からの、補助をしてくれる犬の訓練へのリクエストは増えているという。そこで同協会は、「耳が不自由な方、身体に障害がある方をサポートする聴導犬・介助犬を育てたい」とクラウドファンディングを開始した。

聴導犬は、耳の不自由な方にドアベルや目覚まし時計の音を知らせたり、家族を呼んでくるなど、生活で必要な音を知らせることで、聴覚障害者に安全と安心をもたらしている。また介助犬は、身体の不自由な人に、落とした物を拾って手渡したり、手の届かないリモコンや電話の子機等を手元に運んだりする。ユーザーの生活の不便を解消し、安全な日々を送れるような補助を行う。

聴導犬育成が滞ると、聴導犬に支えられているユーザーの生活はどう変わるのか。例えば、「聴導犬」ユーザーである聴覚障害者は、宅配業者がドアベルを押しても、そのドアベルの音が聞こえない。不在通知が投函され、宅急便は受け取れない。多くの聴覚障害者が、家にいるのにもかかわらず何回も不在者通知が残ってしまうような状況となる。

また、目覚まし時計を利用できず、会社に遅刻したり、緊急ファックスの受信音にも気づくことができない。部屋のどこかに置き忘れた携帯も探すことができず、生活では困ることばかりだ。あまり知られていないことだが、聴導犬は生活の音を知らせるだけでなく、ユーザーの命を守る大きな存在なのだという。

また介助犬がいなくなってしまったら、介助犬と暮らすことで自立した生活ができているユーザーの毎日が続けられなくなってしまう。落とした物を拾ってもらうために、いちいち、家族や周りの人に頼まなくてはならなかったり、拾うのを諦めることにもなる。財布や鍵を落としたらどうしようかと考えるだけで、外に出かけるのを躊躇してしまうこともあるという。

介助犬と暮らすまでは、事前に家族や福祉の人たちに付き添ってもらうことで外出していた肢体障害の人がいる。介助犬が同行することで「自分の好きな時に、好きなように出かけたり、行動できる」自分らしい生活が送れるようになったという声をもらっているのだそう。

日本聴導犬協会は、1996年に保護犬からの聴導犬育成を使命に発足。現在は、聴導犬、候補犬全頭のうち、75%が保護犬と譲渡犬だ。同協会は、犬たちに愛情を注ぎながら訓練をしていくとしている。

■クラウドファンディング詳細(「GoodMorning」にて)
・期間:9月17日 23時59分まで
・目標金額:750万円
・目的:聴導犬、介助犬の育成
・活用例:
候補犬の食費(ドッグフード、野菜、ヨーグルト、魚、肉、サプリメントなど)の購入費
候補犬および引退犬などの獣医療費
貸与に至る訓練費用(希望者との合同訓練費用と自宅指導費と旅費交通費、認定試験受験費用)
貸与後のアフターケア費用(貸与後約10年に渡る、自宅指導およびアフターケア費用など)
《鈴木まゆこ》

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