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「動物のためのウクライナ緊急支援基金」がスタート、10月5日まで…アニドネ

「動物のためのウクライナ緊急支援基金」
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動物関連団体へのオンライン寄付サイトを運営するアニマル・ドネーションは、「動物のためのウクライナ緊急支援基金」を立ち上げた。受付期間は2022年10月5日まで。

本年2月に突如始まったロシアによるウクライナ侵攻では、多くのウクライナ国民が日常を奪われ、今も想像を絶する苦境にその身を置いている。戦禍に身を置いているのは人間だけではなく、ペットをはじめとする動物たちも苦しい状況だ。

ウクライナでは、今回の危機をきっかけに、ウクライナ全土の動物福祉援助を求める団体をネットワーク化した「UPAW」というシステムを構築、ほどなくリリースしようとしている。今回募る寄付金は、UPAWを軸に支援を行うNGO団体のIRS(International Registration Systems)へ届けられ、ウクライナで戦禍にある動物たちのペットフードや医療費など、動物たちの命を救うために活用される。

ウクライナにおける動物保護の現状について、ポーランドへ避難している「animal ID」COOのMarta Kopach氏は下記のように語っている。

「人口の約50%が何かしらのペットを飼っていて、そのうち約30%ほどが同行避難できたのではないでしょうか。国内に残っているペットについては、主に男性の家族と一緒にいるペットもいれば、置き去りにされたり、避難途中で逃げたり戦火の被害にあったりしたケースもあると思います。飼い主と一緒に家にいるペットの数はわかりませんが、飼い主が家の中にペットを置いたままにしているケースが多いので、地元のボランティアや近所の人が世話をしています。飼い主の中には、ペットを地元のボランティアやシェルターに預けることができた人もいれば、フリーにして放しただけの人、厳しい避難の途中で失った人もいました。人々はまだ避難の過程にあり、状況は非常に悪いので、現時点で詳細な統計を提供することは非常に困難です」。

また、「IRSは、動物たちへの重要な福祉、つまり飢餓から救うための組織として団結しています。戦火のもとでは、シェルターの動物であろうと、がれきの下で行方不明者を探すのに役立つ動物であろうと、路上をさまよっている動物であろうと、区別はありません。どの動物もすべて平等であり、私たちの仕事はすべての命を養うことです。当協会を代表して、ご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます」としている。

同社では今、海外事情に詳しい動物福祉関連の有識者へ依頼し、アニドネ内に対策チームを立ち上げ、ウクライナや周辺国のリサーチを行ってる。今後も継続して活動し、寄附金をより適切に活用できるよう尽力していくという。

「動物のためのウクライナ緊急支援基金」は、Yahoo JAPAN ネット基金にて受付中。期間は10月5日18時まで。

《山本真美》

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