動物のリアルを伝えるWebメディア

ユニ・チャームなどが九州“わんこツアー”を企画…愛犬とのお出かけをサポート

ユニ・チャーム マナーウェア「GO WITH わんこ プロジェクト」発足記者会見
  • ユニ・チャーム マナーウェア「GO WITH わんこ プロジェクト」発足記者会見
  • 「GO WITH わんこ プロジェクト」(イメージ)
  • ユニ・チャーム グローバルペットケアマーケティング本部長の稲葉洋恵 執行役員
  • スターフライヤー 白水政治 代表取締役社長執行役員
  • スターフライヤー 経営企画本部長 堀口秀樹氏
  • ユニ・チャーム マナーウェア
  • ユニ・チャーム マナーウェア
  • 「GO WITH わんこ プロジェクト」

ユニ・チャームは4月21日、飼い主が愛犬と一緒に出かける場所や時間を増やすための「GO WITH わんこ プロジェクト」を開始した。最初の取り組みとして、航空会社のスターフライヤーなどと共同で「GO WITH わんこ ツアー」を企画。今後は飲食業界などとの協業も進め、ペットを同伴できる店舗や施設を増やしていくという。

「マナーウェア」の装着で不安を解消

ユニ・チャームは犬猫用のトイレシートや砂、フードなどを取り扱うペットケア事業も行っている。中でも、トイレ以外での排尿やマーキング/スプレーイング対策用の「マナーウェア」は国内で約90%のシェアを持つ(同社発表)。吸収力や快適性といった機能面と、“洋服みたい”と同社が表現するオムツに見えないデザイン性が受入れられているそうだ。GO WITH わんこ プロジェクトは、マナーウェアを着用することで愛犬と一緒のお出かけをサポートしようという取り組みだ。

「GO WITH わんこ プロジェクト」(イメージ)「GO WITH わんこ プロジェクト」(イメージ)

愛犬と旅行やドッグカフェなどに出かけたいと思っている飼い主の約4割が、不安を感じて実現できていないことが同社の調査で分かった。大きな要因の1つは排尿の問題で、「施設や飲食店内でワンちゃんがオシッコしてしまわないか心配」という回答が86.6%にのぼっている。ユニ・チャームは、マナーウェアの着用でそうした不安を解消したいという。

グローバルペットケアマーケティング本部長の稲葉洋恵執行役員は、「ワンちゃんと一緒に色々な所にお出かけして、1つでも多くの思い出を作ってほしい」と話す。同プロジェクトの第1弾としてパッケージツアーを企画したのは、愛犬との旅行を望む声が大きかったからとのことだ。

2泊3日の九州ツアー

GO WITH わんこ ツアーは、5月29日に東京を出発して2泊3日で九州を巡る。羽田から福岡空港まではスターフライヤーのチャーター便に搭乗し、クレートに入った愛犬は飼い主の隣の座席で過ごす。福岡空港からは地元の「ハッピートラベル」が運行する専用バスで太宰府天満宮などを観光しながら、宿泊地の「I + LAND NAGASAKI(アイランドナガサキ)」に向かう。快適に過ごせるよう、バスには愛犬用にも1席確保されているそうだ。

最終日はハウステンボス観光を経て、20時過ぎに羽田空港に戻るスケジュールになっている。料金は4月25日までの予約の場合、早割が適応されて1人当たり19万9800円に設定されている(税込、愛犬1頭含む4名1部屋の利用)。

「GO WITH わんこ プロジェクト」「GO WITH わんこ プロジェクト」

定期便での同伴搭乗サービス

スターフライヤーは、今年3月から犬または猫の同伴搭乗サービス「FLY WITH PET!」を開始した。客室内でクレートの外に出すことはできないが、これまでの貨物室内ではなく、飼い主の隣にいられるのはペットにとっても飼い主にとっても安心だろう。なお、同伴できる犬・猫は、規定のサイズ(50×40×40cm程度)のクレート内で無理なく過ごせる大きさに限られる。

3月27日に始まったこのサービスだが、今のところペット同伴でない客からのクレームはないと言う。利用客は「まだ多いとは言えない」(堀口秀樹 経営企画本部長)が、週末を中心に予約が入り始めているそうだ。

同伴搭乗が可能なのは、羽田と北九州空港発の毎日2便ずつ(計4便)で、1便あたりの犬・猫も1頭に限定されている。今後は、ペット同伴の搭乗者と一般旅客の反応などを検証しながら、対象路線の拡大や便数の増加なども検討していきたいという。

機能性とデザイン性を融合したマナーウェア

ユニ・チャームは2001年に介護用のオムツでペット市場に参入した。2014年には、「ワンちゃんともっとお出かけしてほしい」との思いから吸収力などの機能面に加え、外出を意識したデザイン性の高い「マナーウェア」を発売。開発にあたっては、赤ちゃん用商品などの開発で培った様々なノウハウが活用されたという。

たとえば、使用する不織布や体にフィットさせるためのゴム素材については、選び方や使い方に関する豊富なデータが揃っている。ユニ・チャームは、快適性、動きやすさ、吸収力や漏れの防止など、マナーウェアの機能面には自信を持っていると語る。デザインについても、消費者への調査に基づいた定期的なリニューアルを行うことで商品力を高めているそうだ。

ユニ・チャーム マナーウェアユニ・チャーム マナーウェア

市場の拡大とペット同伴可の施設を増やすために

マナーウェアの売上は、この5年で1.5倍から2倍に伸びたという。一方で、使用率は全体の28%にとどまっており、今後も市場は拡大すると見込まれている。ユニ・チャームは、「各部署と行う情報交換も活かし、機能性とデザイン性の両面に優れた製品を提供していきます。ワンちゃんにもお出かけを楽しんでもらいたいので、動きやすさは常に追求しています」という。

GO WITH わんこ プロジェクトでは、旅行業界以外との提携も進行中だ。今後は、飲食やエンターテイメント業界との新たな取り組みが計画されている。

《石川徹》

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top