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新型コロナウイルス感染が疑われたパグは陰性の診断…アメリカ

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アメリカで、犬から新型コロナウイルスが発見されたと複数の現地メディアが4月末に報じた。

ノースカロライナ州で、飼い主が同ウイルスに感染した家庭のパグ犬から検体を採取してPCR検査を実施したところ、陽性反応を示したと地元のデューク大学が発表した。もし感染が確認されれば、犬では3月に香港当局が発表した2頭に次ぐ3例目、アメリカでは初となる。

この報告を受け、アメリカ農務省の国立動物検疫研究所(NVSL)がパグ犬・ウィンストンから検体と血液を採取し検査を行った。先週、この検査結果に関するNVSLのコメントをテレビ局「abcニュース」および愛犬家向け専門誌「ケイナイン・リビュー(Canine Review)」が報じた。

報道によると、検体からウイルスは検出されず、血液にも抗体が見られなかったそうだ。NVSLは、ウィンストンの新型コロナウイルスへの感染は確認できないと結論付けている。また、この家庭で飼われているウィンストン以外のペット2匹の血液からも、感染を示す抗体反応は検出されなかった。

今回の結果を受け、デューク大学は当初のテスト結果が室内に存在した飼い主のウイルスによるものである可能性を認めている。

REANIMALでこれまでも報じてきたように、アメリカでは動物の新型コロナウイルス感染が疑われるケースがいくつか報告されている。4月には、ニューヨーク市のブロンクス動物園で軽微な呼吸器系疾患の症状を見せたトラとライオン合計8頭がPCR検査の結果陽性と診断された。また、ニューヨーク州の家庭で飼われている猫2頭からも新型コロナウイルスが検出された。これらすべての動物は、現在は回復していると見られる。

《石川徹》

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