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NYでペットの猫から新型コロナウイルスを検出…できるだけ室内で飼育を

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アメリカ疾病管理予防センター(CDC)が4月22日に発表したところによると、ペットとして飼育されていた猫の新型コロナウイルスへの感染が確認された。アメリカのペットでは初のケースである。

ニューヨーク州の別々の家庭で飼われている2匹の猫は、呼吸器疾患の軽い症状があったものの、それぞれ回復が見込まれているという。

最初のケースでは、猫が軽微な呼吸器疾患症状を見せていたため、獣医師が検査を行い陽性が判明した。飼い主とその家族には新型コロナウイルス感染症の症状は出ておらず、屋外での感染が疑われている。

もう一匹の猫は、飼い主の陽性が判明した後に呼吸器症状を呈したため検査を行い、感染が確認された。なお、この猫と一緒に飼育されている猫には病気の症状が見られていないという。

国際獣疫事務局(OIE)は、動物の新型コロナウイルスへの感染に関する情報収集を行っているが、ペットがウイルスを他の動物や人間に感染させるとするエビデンスはこれまでに見つかっていない。基本的にはこれまでREANIMALが報じてきたことと同様ではあるが、CDCは当面、以下の行動を奨励している。

・ペットが家族以外の人や動物と触れ合うことを避ける
・猫は、できるだけ室内にとどめ、外に出さない
・犬の散歩はリードをつけ、他人やほかの動物と最低6フィート(約1.8メートル)の距離を取る
・多くの犬や人が集まるドッグランなどには出かけない
・飼い主が新型コロナウイルスに感染した場合、ペットとの接触を避け、できれば家族に世話を依頼する
・それが難しい場合は、マスクを着用し接触の前後には手を洗う

また、ガーディアン紙(イギリス)によると、ホワイトハウスで新型コロナウイルス対策チームの医療顧問を務めるAnthony Fauci博士も、ペットや動物がウイルスに感染する可能性はあるとしながらも、ペットから人間への感染についてはエビデンスが見つかっていないと発言している。

これまでも随時お伝えしてきたように、動物の中でもネコ科が新型コロナウイルスに感染しやすい傾向があるという説がある。あくまで念のためではあるが、猫の飼い主は可能な限り室内での飼育を意識することで感染予防に努めることをお勧めする。

その他は、まず飼い主とその家族が、新型コロナウイルスに感染しないことに注意を払うのが重要と考える。

《石川徹》

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