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シンシナティ動物園、3Dプリンターを活用してミーアキャットらに野生の食事環境を提供

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米国オハイオ州にあるシンシナティ動物園は、産業用3Dプリンターの革新的な活用を行っているGEアディティブと連携して、動物に自然な採餌行動を促すための餌やり器を導入した。

同園では、飼育している動物たちが、より自然環境に近い状態で過ごすためには、どのような摂食行動を園内で再現するかを考え、動物が過ごす環境や相互作用の様子を観察・記録して、生息環境改善を行ってきたという。

そこで、GEアディティブと連携して、動物が野生環境と同じように餌を見つける機会を創出するためにはどうしたら良いか、3Dプリンターを活用した餌やり器の製作を検討したのだそう。

同園とGEアディティブのエンジニアは何度も意見交換をし、最終的に完成した製品は、飼育係が餌を与えるスタイルを排して、ランダムな時間に餌を飼育地に放出する装置となっており、より野生での採餌行動に近いスタイルを作り出したという。

餌やり装置の外部は、樹皮のような質感で木の幹を模して製作され、内部にはコオロギを収容する囲いを作り、そこから外部まで繋がった長さの違う複数の管を出し、コオロギが管を通って幹の表面に出るという作りになっている。

コオロギがどの管を選択するかによって、装置から外部に出るまでの時間が異なり、その結果、コウロギは時間差で動物に与えられ、より自然に近い採餌行動が再現されている。

同園は、新型コロナウイルスの影響により、一時的に閉園となったが、その間を利用して同装置の効果を鳥やミーアキャットなどの小型哺乳類で実験した。その結果、最大数時間にわたり動物たちの採餌時間の様子を観察することができたという。

今後も追加で数台の餌やり装置を導入する予定としており、そのうちの1つは、動物の飼育環境の改善と3Dプリンター技術に関する教育用に、複雑な内部通路が外から見られる特別仕様にし、学校等に向けたプログラムに活用していくとしている。

《鈴木まゆこ》

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