セキセイインコを飼う時は、ケージやエサ、遊具など様々なアイテムが必要です。基本的な用品に関しては彼らを迎える際に合わせて購入するのが一般的ですが、本稿では筆者自身があってよかったと感じたセキセイインコ用アイテムをご紹介します。
ケージ内でもストレスフリー…充分な広さのゲージと遊具
セキセイインコ達のお家であるケージは、様々な形や種類、大きさのあるケージの中から彼らのサイズや成長段階に合わせたものを選びましょう。まずヒナの場合、ワイヤーのケージではなく水槽などのクリアケースにウッドチップやペーパータオルなどを敷き飼うのが一般的です。保温器具による温度や湿度管理も容易で、成鳥になった時も通院用として活用できます。使用前は必ず熱湯若しくは日光消毒を心がけてください。
セキセイインコの若鳥や成鳥を1羽で飼う場合、両翼を広げてもぶつからないサイズ(35cm四方)が適切と言われています。もう少し体の大きなラブバードやオカメインコであれば、45cm四方が一般的です。大きければケージ内でも飛び回ることができるため彼らにストレスを与えませんが、その分スペースを取りますし、掃除も大変になってきます。どれくらい大きなケージを買うかは、お部屋の大きさと相談して決めましょう。
種類としては、ワイヤー製のケージとプラスチックやアクリル製のクリアケージなどがあります。ワイヤー製の購入を検討される場合、複雑な形のケージは翼が引っかかる原因になり得るので、角型などシンプルなものを選びましょう。また、彼らはワイヤーをよくかじるのでワイヤーに塗装されていないものが好ましいとされています。プラスチックやアクリル製のクリアケージは、ケージ内の温度や湿度が室温に左右されにくく、ワイヤーに邪魔されずによく中を見ることができます。
止り木やエサ箱などの他に、ケージ内でもインコ達を暇にさせないために、音の出るベルやブランコ、鏡やぶら下がって遊ぶロープなど好奇心をくすぐる遊具を2から3種類入れておくと良いでしょう。おもちゃを入れた当初は警戒して遊んでくれないこともありますが、基本的に好奇心旺盛な彼らは程なく慣れて遊んでくれることでしょう。定期的におもちゃの種類を入れ替えたり、位置を変えたりすると彼らをケージ内で飽きさせないことに繋がります。
また、インコによってはおもちゃに対して吐き戻しを行ってしまう場合があります。吐き戻しは彼らの愛情表現の一つですが、無用な発情は寿命を縮めることに繋がるため、頻度が多いなと感じたら取り外すようにしましょう。
壊すならこっちを壊しておくれ…破壊系おもちゃ
セキセイインコと暮らしていると必ず発生すると言っても過言ではないのが、放鳥中ふと目を離した隙に壁や家具をかじられてしまう問題。みんなが触れているものが気になる彼らは、その力強いくちばしで飼い主さんが付けているアクセサリーや充電コードを壊してしまうケースもしばしば…。そこでオススメしたいのが、稲ワラや麻、無着色レザーを用いた破壊して遊ぶタイプの徳育おもちゃです。程よく壊れるためよいストレス解消になります。インコによっては、集中してすぐに破壊してしまうこともあります。消耗品として買い換えるのも手ですが、ダンボールや木材などを用いDIYすることもできます。鉛等の有毒なものはもちろん、セキセイインコが飲み込めるサイズのものやプラスチックのように壊れると鋭く尖るものは避け、インコ達にも飼い主さんのお財布にも優しいおもちゃを作ってみてはいかがでしょうか。
◆セキセイインコの出勤場所…プレイジム
3つ目は放鳥中のセキセイインコの遊び場、プレイジムです。プレイペン、プレイグラウンドなどとも言われるプレイジムは、止り木やはしご、ロープやブランコなどを組み合わせて作られたインコ用のアスレチックです。単にアスレチックとしての機能だけでなく、遊び場をケージの外に設けることでケージへの縄張り意識が軽減されるという効果もあります。セキセイインコ用プレイジムの相場は5000円から6000円程度と少し値が張りますが、こちらも手軽に自作することができます。我が家でもケージ用の余った止り木やホームセンターで入手した木材を活用したプレイジムで遊ばせており、止り木の他にもはしごや鈴も付け加えることで既製品同様の仕上がりになりました。放鳥時はリビングテーブルに置くことで家族の会話の中心にいれるようしており、我が子はあたかも会話に参加しているかのように振る舞っています。
暑すぎるのも寒すぎるのもアウト…温度計
真夏日が続く今年の夏。人間と同様に、暑すぎてしまうとインコ達も体調を崩してしまいます。そこで気をつけなければならないのが室温です。多くが温かいオーストラリア原産のセキセイインコ達は、四季の寒暖差が激しい日本の気候に適しているとは言えません。夏場30度、冬場は15度を限界点にケージではサーモスタットやヒーターを通じ温度管理を行いますが、放鳥時にもエアコン等の空調機器を利用して適切な室温に設定しておく必要があります。室温が適切であるかどうかを確認する上でも、温度計を設置し時々確認するようにしましょう。