動物のリアルを伝えるWebメディア

フェネックの子どもが見せた、驚くべきジャンプ力…埼玉県こども動物自然公園

埼玉県こども動物自然公園のフェネック
  • 埼玉県こども動物自然公園のフェネック
  • 埼玉県こども動物自然公園のフェネック
  • 埼玉県こども動物自然公園のフェネック
  • 埼玉県こども動物自然公園のフェネック
  • 埼玉県こども動物自然公園のフェネック
  • 埼玉県こども動物自然公園のフェネック
  • 埼玉県こども動物自然公園のフェネック
  • 埼玉県こども動物自然公園のフェネック

大きな耳が特徴なフェネック。埼玉県こども動物自然公園では、2020年7月に5頭の赤ちゃんが生まれたという。運がよければその子どもたちが見られるかもしれないということで、会いに行ってみた。

瞬間移動!? バツグンの瞬発力

フェネックは現在、家族一緒に飼育されており、展示室もフェネックファミリーが見られるようになっている。が、フェネックは警戒心が強いので、一家全員が見られることはそう多くはないかもしれない。取材日は2頭が動き回っているのが確認できた。1頭は奥の日陰のほうから出てこないが、もう1頭はガラスの壁のところまで出てきてくれた。

ときおり、顔を傾けて地面の様子を見てみたり、穴を掘って虫かなにかを食べているようなしぐさもする。びっくりしたのか虫を見つけたのか、ジャンプをしたときはその瞬発力に目を見張った。フェネックはジャンプ力に優れているというが、ジャンプスピードが速すぎて、姿を見失ってしまうくらいだ。動画を見てみると瞬間移動しているようにさえ見える。

動物園によると、7月に生まれたこどもたちも大きくなり、大きさは親と変わらなくなってきているそうだ。写真に映っているフェネックのうち1頭はこどもということが確認できた。

大きな耳のワケは?

フェネックは、北アフリカの砂漠地帯が主な生息域だ。大きな耳で、砂の中や遠くの獲物を音で聞き分ける。さきほどの顔を傾けるしぐさは、獲物の音の位置を見極めるための動作として、キツネなどでも見られる動作だ。大きな耳は獲物を捕らえるためだけでなく、暑い砂漠での体温調整(放熱)にも役立っている。寒い地域の動物の耳や鼻などの突起が小さくなるのと逆の進化ともいえる。

昆虫やねずみなどが主食だが、雑食なので植物の葉や根、果物なども食べる。昼間は巣穴で寝ており、活動と狩りは涼しくなった夕方から夜に行われる。足の裏の毛が長いのは、昼間の焼けた砂漠でも歩きやすいように足を保護するためだ。水分はほとんど採らなくても、獲物、木の実や穀物の水分で足りるほど砂漠に適応している。

埼玉県こども動物自然公園のフェネック埼玉県こども動物自然公園のフェネック

《中尾真二》

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top