本連載では、令和元年11月に生まれた筆者の長女と4才の保護猫の暮らしを綴っています。今回は娘が猫のおもちゃに興味を示したときのエピソードです。
ハイハイが始まった娘の目に映る猫
ハイハイができるようになると娘の行動範囲はぐっと広がりました。おもちゃだろうと食べ物だろうと、目に映るものすべてに興味津々の娘。もちろん、猫に対しても例外ではありません。猫のおもちゃや猫のごはんまでも気になる娘は、暇さえあればハイハイで猫の後を追いかけていました。
猫じゃらしも爪とぎも貸してあげるけど…
娘のやることに関してはなんだって寛容に受け止めてくれる猫。私が目を離した隙に娘が猫のごはんをひっくり返したり、猫が夢中で遊んでいたおもちゃを娘が横取りしたりしても、猫が娘に対して怒ることはありませんでした。猫イチオシの爪とぎを娘が力づくで横取りしてしまったときでさえ、猫は怒るどころか娘の隣で静かに見守っていたほどです。
ところが、ひとつだけ猫が絶対に貸してくれないものがありました。それは…。
あるとき、ネットで注文していた娘のおもちゃが届き、開封するなり、猫が即座に空いたダンボールに飛び入りました。猫の様子を見た娘は届いたばかりの自分のおもちゃそっちのけで猫に夢中になってしまう始末。いつもならなんでも譲ってくれる猫がダンボールの箱だけは頑なに譲らず、さらに箱の中から威嚇してみせるほどで、猫から見て一番譲れないものはおもちゃでもごはんでもなく、どうやらダンボールだったようです。
猫が箱に入ると余計に気になってしまう娘
ひとたびダンボールに入った猫は、娘がどんなにちょっかいをかけても決して箱から出ることはありません。箱を死守するあまり猫が初めて娘に甘噛みしてしまったのもこのときでした。赤ちゃんがおもちゃよりおもちゃの外箱のほうを気に入ってしまうというのは育児をしていると良くある話でしたが、ここでもやはりおもちゃよりも「猫入りの箱」が勝ってしまうわが家でした。
次回、生後半年を迎え、「猫カフェ」デビューした娘。初めてたくさんの猫を見た娘と、その後の猫のリアクションについてお話しします。
こさい たろ:フォトグラファー
2年前に、猫と一緒にお嫁入りしました。現在、夫と猫と娘(0才)の3人&1匹でなかよく暮らしています。
猫:名前はシェリル。
ラテン語で「愛しい人」「大切な人」の意味。(英語の「Dear」の語源という説も)。銀色の毛並みで“かぎしっぽ”。L字に曲がった尻尾でたくさんのしあわせを招いています。