本連載では、令和元年に生まれた筆者の長女と5歳の保護猫の暮らしをつづっています。今回は、猫を連れて実家のおひなさまを見に出かけたときのエピソードです。
娘1歳、実家のおひなさまを見に行くことに
3月3日ひな祭り。県内で行われる大規模なひな祭りイベントに出かけようと計画していたものの、コロナ禍でイベントは軒並み中止。そこで、実家の両親が「巣ごもりでもひな祭りを楽しめるように」とおひなさまが描かれたドールプレートを贈ってくれました。
さっそく飾ってみたところ、可愛らしい色合いのおひなさまに娘は大喜び! 一方で、戸建ての実家には私が結婚してからも両親が欠かさずに毎年飾ってくれている大きなひな人形があります。せっかくなら本格的なひな壇を娘に見せてあげたいと思い立ち、猫も連れて娘と実家に帰省しました。
大きなおひなさまを見た娘と猫は…
実家の和室をのぞくと、そこには大人でも見上げるほどの高さのひな壇。娘はひな人形やぼんぼりに手を伸ばしつつ、しばらく見入っていました。嬉しそうにはしゃぐ娘の姿を目を細めて見守っていたところ、ふと気がつくと猫の姿が見当たりません。
キッチンかな、ダイニングテーブルの下かな、と探してみたものの全く見当たらず…あちこち探していたところ、娘の「あー! にゃんにゃーん!」の悲鳴で再び和室へ。見るとそこには最上段のお内裏さまとおひなさまのちょうど真ん中に、まるで人形のように静かに居座っていた猫の姿がありました。
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どこに行っても猫はやっぱり“高所”が好き
ひな人形が敷き詰められているひな壇を一体どのように駆け上がっていったのか(猫お得意の抜き足差し足でしょうか…)、降りておいでと呼びかけても一向に応じてくれない猫。捕まえようと私から猫に手を伸ばすとひな人形は倒れてしまいそうになるし、どういうわけか猫は私を全力で威嚇してくるしで、降りてもらうまで一苦労でした。
猫はリビングまで見渡すことができるひな壇の高さが気に入ってしまったようでした。娘はともかく、猫もひと目で気に入ってしまったひな人形。コロナ禍でどこにも出かけられない中でしたが、これはこれでいい思い出になりました。

次回、温かくなってきた春先に実家の庭で遊んでいた娘。そんな娘を屋内から窓越しに見守る猫。猫に気がついた娘は猫の気持ちを察して…!? お楽しみに。
こさい たろ:フォトグラファー
2年前に、猫と一緒にお嫁入りしました。現在、夫と猫と娘(0歳)の3人&1匹でなかよく暮らしています。猫:名前はシェリル。
ラテン語で「愛しい人」「大切な人」の意味。(英語の「Dear」の語源という説も)。銀色の毛並みで“かぎしっぽ”。L字に曲がった尻尾でたくさんのしあわせを招いています。