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アニコム、「ペットの顔写真から病気を予測する」システムの特許を取得

アニコム、「ペットの顔写真から病気を予測する」システムの特許を取得
  • アニコム、「ペットの顔写真から病気を予測する」システムの特許を取得

ペット保険のアニコム損害保険を子会社に持つアニコム ホールディングスは、学習済モデルを用いてペットの顔写真から病気を予測する疾患予測システムとその疾患予測方法について、世界初となる特許を日本で取得した。

ペットの代表格である犬は、人間の約6倍のスピードで生きていると言われている。その分、病気についても早期発見・早期治療が重要となる。しかし彼らは言葉を話せないため、飼い主が体調の変化に気づくのが遅れてしまうことが多々ある。そのため、どんな病気になる可能性があるのか、リスクが高いのかといったことを、あらかじめ飼い主が知っておき、病気の兆候に気づきやすくすることが重要である。

同社ではこれまでも、ペット保険の請求データを分析した独自の疾患統計を用いるなどして、ペットの品種や年齢・性別などによってかかりやすい病気を公表し、飼い主に対する知識の普及・啓発を行うことで、「予防」に注力してきている。

本特許の発明は、AI(人工知能)技術を用いることで、ペットの顔写真のみから一定期間内に眼や耳、皮膚疾患といった病気にかかるか否かの予測ができるというものだという。

同システムの実績の一例として、トイプードルの顔写真を用いて1年以内に眼科疾患を発症するか否かの予測を行ったところ、約70%の精度で疾患の有無を正しく回答することができているとのこと。

同社は今後、こうした技術を活用することで、品種や年齢といった大枠での情報だけでなく、より細分化された、それぞれの個体に応じた病気のリスクも予測できることから、同社グループにおいては、本特許を活用し、新サービスの提供など従来以上にOne to Oneの「予防」の実現を目指していくとしている。

《鈴木まゆこ》

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