動物のリアルを伝えるWebメディア

アニコム、ペットの疾患統計などをまとめた「アニコム 家庭どうぶつ白書2020」を公開

アニコム、「アニコム 家庭どうぶつ白書2020」を公開
  • アニコム、「アニコム 家庭どうぶつ白書2020」を公開
  • アニコム、「アニコム 家庭どうぶつ白書2020」を公開
  • アニコム、「アニコム 家庭どうぶつ白書2020」を公開
  • アニコム、「アニコム 家庭どうぶつ白書2020」を公開
  • アニコム、「アニコム 家庭どうぶつ白書2020」を公開
  • アニコム、「アニコム 家庭どうぶつ白書2020」を公開
  • アニコム、「アニコム 家庭どうぶつ白書2020」を公開
  • アニコム、「アニコム 家庭どうぶつ白書2020」を公開

アニコム ホールディングスは、ペットの疾患統計などをまとめた「アニコム 家庭どうぶつ白書2020」を公開した。

「家庭どうぶつ白書」とは、同社が2010年から毎年公開している、世界最大規模のペット統計データ集。アニコム損害保険のペット保険の保険金請求データや、独自のアンケート調査の結果をまとめたもので、WEBサイトから誰でも無料で閲覧・ダウンロードすることができる。

ここでは、最新の「家庭どうぶつ白書2020」の一部を紹介する。

まずは、誕生月ごとになりやすい病気について。人では生まれた月によって「病気のなりやすさ」や「かかりやすい病気」が違うということが、アメリカ・コロンビア大学の研究でわかっている。例えば「最も病気になりにくいのは5月生まれ」「1月生まれは高血圧になりやすい」などが挙げられる。

こうした誕生月による傾向がペットの犬でも見られるのかどうかを、オッズ比を用いて調べたところ、「4月&9月生まれの犬は、他の月生まれの犬と比べて病気になりにくい(保険金請求が少ない)」ということがわかった。一方で、「病気になりやすい(保険金請求が多い)のは2月&3月生まれの犬」という結果になった。

さらに、誕生月ごとになりやすい病気・なりにくい病気があるのかを調査したところ、それぞれの月で異なる傾向がみられることがわかった。例えば12月生まれの犬の場合、他の月生まれの犬と比べて、血液疾患(貧血や血小板減少症など)、泌尿器疾患(膀胱炎や腎不全など)になりやすく、肝胆膵疾患(肝炎や膵炎など)、歯・口腔疾患(歯周病や口内炎など)にはなりにくいという。

続いて、誕生月だけでなく、犬種間の違いに注目し、人気上位18犬種について調査。「他の犬種よりもなりやすい病気」とその病気における年間平均診療費を調査したところ、それぞれの犬種で特徴があることがわかった。例えば日本の3大人気犬種のトイプードル、チワワ、ミニチュア・ダックスフンド。いずれも小型犬であるが、それぞれがなりやすい病気には、全く異なる傾向がみられた。

他の犬種と比べてトイプードルが最もなりやすいのは、「前足の骨折」だった。トイプードルは明るく活発なことに加え、他の犬種と比べて骨格が細めなため、ちょっとした段差を飛び降りただけでも骨が折れてしまうことがある。また、トイプードルにおける足の骨折での年間平均診療費は約20万円となっており、万が一骨折してしまうと、経済的な負担も大きいことがわかる。

チワワは弁膜症(心臓病の一種)が、ミニチュア・ダックスフンドでは椎間板ヘルニアが、他の犬種と比べてなりやすい病気の第1位だった。なお、これまでも各犬種でどのような病気が多いかといった傾向はわかっていたが、今回オッズ比を算出したことにより、他の犬種と比べてその犬種で特にリスクが高いのはどういった病気なのかということが明らかになった。

さらに、人気18犬種について、それぞれの年間平均診療費を調査。犬全体の平均が約7万円だったのに対し、最も高かったのはフレンチ・ブルドッグで平均の約2倍の年間約14万円だった。一方、診療費が低いのは、ミニチュア・ダックスフンドやパピヨン、チワワなどの小型犬で、いずれも5万円台という結果となった。

「家庭どうぶつ白書2020」には、ここには掲載していない、誕生月ごとの詳細や、人気18犬種それぞれがなりやすい病気TOP20までが紹介されている。なお、今回のデータは、2018年4月1日から2019年3月31日までの間に、アニコム損保「どうぶつ健保」の契約を開始した犬59万0383頭(全年齢、性別不明含む/契約の解除・取消を除く)を対象としているとのこと。

《鈴木まゆこ》

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top