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“生まれてから死ぬまで”に注目した絵本『自然の一生図鑑』、誠文堂新光社より刊行

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『自然の一生図鑑』、誠文堂新光社より刊行
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誠文堂新光社は、“生まれてから死ぬまで”(「ライフサイクル」)に注目した絵本『自然の一生図鑑』を10月19日に刊行した。

宇宙から山や川、動植物、ヒトも含めた60種類の始まりから終わりまでを絵本にして紹介。矢印で流れを追いながら、ぐるぐるたどるようにして読み進めるレイアウトとなっており、見開き2ページで完結する。興味のあるところから読んでも十分楽しめるが、1冊読み終わる頃には、全てがつながっていること、そして地球環境がいかにバランスが取れた仕組みであるかがわかる。

小学校の理科でおなじみの、おたまじゃくしを経て成長するカエル、イモムシからさなぎを経るチョウなど、身近な動植物も紹介。ミミズのように、姿を知ってはいるもののいつも土の中にいる生き物の暮らし、クモが巣の網を揺らして求愛するなどの意外なシーンを知ることができるのも同書の醍醐味だ。

また、タツノオトシゴやペンギンなど、身近では会えないが、動物園や水族館などで人気の動物についても、大人も知らない知識がぎっしり詰まっている。求愛、出産、子育てなどライフサイクルにまつわる巧みな戦略が読みどころとなっている。

例えばタツノオトシゴはオスの袋の中で卵がかえり、オスのお腹から200匹もの稚魚が海中に産み落とされる。稚魚のサイズは7mmと非常に小さいため、写真では伝わりにくいシーンだが、同書ではイラストでわかりやすく表現している。また、生まれたての稚魚を待ち構えて食べる魚についても紹介されている。

宇宙や山、川など生き物ではないページでは、中学受験などでも必須の環境問題への興味が広がるテーマが散りばめられている。川が山から生まれて海に流れるまでの話、竜巻が生まれてから消えるまでの話は、日々の自然現象とリンクして学ぶところが多い。

「地球上の水の総量は増えることも減ることもない」という視点で、気象の基本もさりげなく解説されており、楽しく読んでいると気づけば高度なレベルの話になっている。

本の最後には、ヒトが地球環境を守るよう行動すれば、他の生き物のライフサイクルを守れることが明記されている。「環境教育はもちろん、SDGsを学ぶにもぴったりの副読本として、学校現場でもおすすめ」(同社)だとしている。

同書は2020年9月に英国で発売後すぐに欧州で話題となったという。宇宙から動植物、恐竜まで幅広く取り上げていることから、日本語版監修は、国立科学科学博物館前館長の林良博先生が担当している。

《鈴木まゆこ》

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