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愛犬と“手をつないで”安全なお散歩を楽しもう…リードの大切さ

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  • しっかりとリードを付けて、安心で楽しい外出を!
  • 東京都は条例でリードの使用を飼い主の義務としている
  • 公園や河川敷等でもリードフリーは禁止
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幼児向けの迷子防止紐(子ども向けハーネス)が、メディアなどで議論に上がることがあります。最近も、「犬のようでかわいそう」とする意見がSNSやネットニュースを賑わせました。

色々な意見はあるかもしれませんが、急な飛び出しによる事故や人ごみでの迷子防止など、安全面でのメリットは多そうです。

愛犬を守るためのリード

人間の幼児くらいの知能だと言われる犬にとっては、外出時のリードが安全を守るために大切なのは間違いありません。犬にリードを付けることを、「虐待だ!」と避難されることもないでしょう。車やバイク、自転車などにひかれないよう、きちんとリードを使用して飼い主のそばを歩かせることで、愛犬を事故から守ることができます。

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周囲の安全のためにも大切

リードは周囲に迷惑をかけないためにも重要です。たとえ訓練が十分に行き届いる犬でも、人間の決めた交通ルールを理解することはできません。例えば、大きな音に驚いて急に走り出すといったことも考えられます。そうした場合、自転車や車などの事故を誘発するリスクがないとは言い切れません。

また、私たち愛犬家は忘れがちですが、誰もが犬を好きなわけではありません。苦手な方や怖いと感じる人もいるでしょう。犬はじゃれただけのつもりでも、「飛びかかられた」と驚いて転倒し大けがを負わせてしまうこともあり得ます。何かが引き金となって、他人やほかの犬を咬(か)んでしまうことも絶対にないとは限りません。

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年間約4600件の事故

環境省が発表したデータによると、令和2年度には全国で約4600件の「咬傷事故」(犬が咬んだ事故)が発生しています。そのうち野犬によるものは54件しかなく、ほとんどは飼い犬が人または他の動物を咬んだケースです。事故は、被害者にも加害者にも不幸しかもたらしません。周りに迷惑をかけないよう、そして何よりも大切な家族である愛犬を守るために、外出の際はリードをしっかり使うことが重要です。

ノーリードが招く痛ましい事件

1年半ほど前、埼玉県で散歩中のパピヨンが蹴り殺された痛ましい事件がありました。報道によると、河川敷を散歩中で飼い主はリードに繋いでいなかったそうです。加害者とされた男性は、「犬がぶつかってきた」と供述していたと報じられました。裁判の結果、動物愛護法違反で有罪となり20万円の罰金が課せられました。

飼い主さんは勝訴しましたが、亡くなったパピヨンは帰っては来ません。歩き慣れた場所だからリードは不要という考えだったのかもしれませんが、いつ、どんな事故に巻き込まれるかは誰にも分からないのです。このわんちゃんも、リードに繋がれていれば、このような形で命を落とすことはなかったでしょう。

適切な使い方で愛犬を守る

ドッグランなどでも、初めはリードを付けたままが安心です。中の環境に慣れさせたり、他の犬と挨拶させたりしながら様子を見ることで、犬同士のトラブルが予防できます。また、巻取り機構の付いた伸びるリードも見かけますが、人通りや交通量の多い場所では短くしっかりと固定しておきましょう。他の犬や小さなお子さんに絡まったり、引っかかった自転車が転倒したり、思わぬ事故につながるリスクがあります。

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条例でも基本的にノーリードは禁止

各自治体の条例にも定めがあり、外出時に愛犬をリードにつなぐことは法律でも飼い主の義務とされています。「東京都動物の愛護及び管理に関する条例」では、第9条に「犬の飼い主の遵守事項」があります。

東京都は条例でリードの使用を飼い主の義務としている東京都は条例でリードの使用を飼い主の義務としている

埼玉県も東京都と同じ条文を使用しながら、「条例により原則として犬を放すことは禁止されています」と公式ウェブサイトで明言しています。「綱若しくは鎖で確実につなぐ」必要のないとされる例外に「人の生命、身体及び財産に対する侵害のおそれのない場所」という記載がありますが、それについても以下のように注意喚起がされています。

“いろいろな人が自由に利用できる公園や河川敷等は、「人の生命、身体又は財産に対する侵害のおそれのない場所」ではありません!!”

公園や河川敷等でもリードフリーは禁止公園や河川敷等でもリードフリーは禁止

「ここは交通量が少ないから」「近所だから」「うちの子はしつけができているから」といった気の緩みが、大きな後悔につながることもあります。法律の有無にかかわらず、リスク管理に十分注意して愛犬との外出を安心して楽しみましょう。

小さいお子さんの場合、ハーネスを使用しなくても外を歩く時は手をつないでいると思います。愛犬にリードをつけるのは、子供と手をつなぐのと同じではないでしょうか。

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《石川徹》

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