私たちヒトは年齢を追うごとに老化していきますが、猫も同様に歳を重ねると細胞が老化していきます。
しかし、猫は私たちと違い見た目だけで高齢化を見分けるのは難しいですよね。
猫のシニアは何歳からなのか、どのような兆候からシニアを見分ければ良いのかなど、飼い主さんとしては知っておきたいところです。
この記事では、猫のシニア期の年齢やサインなどをまとめました。
猫のシニアって何歳から?
キャットフードや動物医療などの発展から、猫の寿命もどんどん長くなっている傾向にあり、中には20歳を超える長寿猫もいるほどです。
そんな猫の年齢は、環境省が発表しているデータによると以下のように分類できます。
・生後6ヵ月まで:子猫期
・生後7ヵ月~2歳:青少年期
・3~6歳:成猫期
・7~10歳:中年期
・11~14歳:高齢期
・15歳~:後期高齢期
(参考:環境省「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」)
中年期に入る7歳は、人間でいう44歳ほどの年齢で、高齢期の11歳では60歳ほどと言われています。人間の還暦が60歳であることから、11歳くらいを目安にシニアだと考えることができるでしょう。しかし、私たちの60歳はまだまだ現役で働く方も多く、老化の兆候が見られるのは人それぞれですよね。
猫も同じように、一概に年齢だけでシニアと決めつけることはできません。年齢はあくまで一つの目安であり、老化のサインと共に飼育環境を整えていく必要があります。
では、猫の老化のサインとは一体どのようなものがあるのでしょう。
高齢になってきた際に現れるサイン
猫は高齢になってくると、体の機能の低下からそれまでは見られなかったサインを出すようになります。高齢のサインが出始めたら、シニア猫の仲間入りです。
高齢の猫に良く見られるサインは、以下の通りです。
・今まで以上に睡眠時間が増えた
・歯が黄ばむ、歯が抜ける、口臭がある
・高いところに登れない、着地に失敗する
・被毛にツヤやハリがなくパサつく
・粗相をするようになる
・目やにがでる
・筋肉にハリがなく皮膚が垂れ下がる
・夜鳴きをする
・食欲の低下
これらの症状は、高齢の猫に良く見られます。歯の黄ばみや口臭の有無は確認することが比較的容易なので、毎日愛猫の健康状態を良く観察することが大切です。シニアになると、筋肉の衰えから高いところに登れなくなったり、以前にもまして眠ってばかりいるようになります。
また、猫にも「認知症」があり、粗相や夜鳴きなどの症状が見られ、重症化すると攻撃的になる場合や、昼夜逆転のような症状が見られることがあります。
高齢サインが見られたら、まずはフードを見直そう
高齢のサインが見みられたら、まずは普段食べている食事を見直すことから始めましょう。高齢になると動くことが少なくなるため、筋肉が落ちて肥満になりやすくなります。
これらは、さまざまな病気の原因に繋がり良くありません。そのため、食事の内容を高タンパク、低脂質、消化の良い内容にします。
おすすめの内容は、以下の通りです。
・良質な肉を多く使用している
・鶏ささみや胸肉など低脂質な内容
・消化の妨げになる穀物や人口添加物を使用していない
これらの内容は、シニア用のキャットフードか、全年齢対応のフードを与えることで対応することができます。食べにくい場合にはお湯でふやかしたり、ささみのだし汁をかけたりするなどの工夫をしてみましょう。
ほかにもキャットタワーなどは段差の低いものに変更して足腰の負担を減らすことや、症状が酷い場合には動物病院に相談するなど、愛猫が暮らしやすい環境を整えてあげることが大切です。
まとめ
私たちが高齢化社会と呼ばれるように、猫の高齢化も進んでいます。昔は猫の場合、7歳になるとシニアと呼ばれていましたが、現在は7歳でもまだまだ元気な子も多く、本格的なシニア期は10歳を超えてからと言っても過言ではありません。
個体によって高齢のサインが現れる時期は異なるため、飼い主さんは日頃から愛猫の健康や体調を観察して、高齢のサインが現れたら早期発見、対処できるようにすることが何より重要です。
猫(イメージ)