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犬にあげてはいけない野菜…ネギ属はNG! 重篤な中毒症状を引き起こすことも

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  • 玉ねぎ
  • アボカド
  • ニラ
  • にんにく
  • らっきょう
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愛犬のために手作りの食事やトッピングを用意されている方も多いかと思います。偏食傾向がある犬や、シニア期に入り嗅覚の衰えから食いつきが悪くなってきた犬には手作りの食事やトッピングは非常に有効です。

ただし犬には中毒症状を引き起こしてしまう危険な野菜がいくつかあります。せっかく愛犬のために作った食事で健康被害があってはいけません。そこで今回は手作り食を作る際に避けてほしい危険な野菜についてご紹介します。

玉ネギ、ネギ

玉ねぎ玉ねぎ

犬に玉ネギを与えてはいけないことは多くの方がご存知かと思いますが、玉ネギに限らずネギ属の野菜は全て犬には危険な野菜となります。致死量の正確なデータはありませんが、体重1キロに対し約5~10gが危険量とされており万が一食べてしまった場合には動物病院での早急な処置が必要になります。生、加熱に関わりなく愛犬の命を脅かす食材だと覚えてください。

ネギ属に含まれる「アリルプロピルジスルフィド」という成分が起因となり中毒症状が引き起こされ溶結性貧血が発症します。手作り食は勿論、少しだけと与えた調理パンなどに玉ネギ類が含まれているケースもありますので愛犬が口にする物にネギ属の野菜が含まれていないかよく気を付けましょう。

アボカド

アボカドアボカド

女性に人気のアボカドは「食べる美容液」と言われるほど栄養価が高いことで有名ですよね。ですが犬にとっては危険な食材です。アボカドには殺菌作用がある「ペルシン」という成分が含まれているのですが、これが犬の中毒症状を引き起こす可能性があります。

ただし重篤な症状は出ないという説もあり一概にダメ! とはいえませんが、下痢、嘔吐などの消化器症状がみられるケースが非常に多いため、よほどの理由がない限りは避けた方がいい野菜かと思います。なお重篤な中毒症状としては呼吸困難やけいれん発作などがあげられ、命に関わる恐ろしい症状です。

ニラ

ニラニラ

葉野菜など緑色の野菜を好む犬が多いためうっかりあげてしまう方もいるニラですが、ニラもユリ科ネギ属の野菜です。ニラが含む「硫化アリル」という成分がヘモグロビンと反応し玉ネギ類を食べたとき同様、溶血性貧血を引き起こします。

ニラ単体の使用は避けたとしても餃子や、ニラを使用した残りスープなど目に見えておらずあげてしまったという報告も耳にします。加熱や調理後に関わらずニラの中毒性は変わりませんので愛犬が口にしないよう注意してください。

にんにく

にんにくにんにく

スタミナがつく、元気になる食材の代名詞であるニンニクですが、こちらもまたネギ属の野菜になります。玉ネギやニラと同じく「アリルプロピルジスルフィド」、「硫化アリル」が含まれており中毒症状である溶血性貧血を引き起こす可能性があります。

ただしその症状や危険性は玉ネギほど高くはないとも言われておりスープ程度であれば問題ないといった説もあります。例えば食欲が全くないシニア期などこれしか食べてくれない…など特別な理由がある場合に限り獣医師に相談の上、了承が得られればごく少量与えることが可能です。特別な理由がない限りは避けた方が安心な食材でしょう。

らっきょう

らっきょうらっきょう

さっぱりとした風味が特徴のラッキョウですが、やはりネギ属の野菜になります。症状はその他のものと同様に中毒症状を引き起こし、溶血性貧血を発症します。致死量など明確な量はデータが出ていませんが刻んで食事にトッピングするなども危険ですし、うっかり床に落としたものを愛犬が食べてしまったというケースもありますので食卓に出す際には十分注意して召し上がってください。

まとめ

こうしてみると犬にとって危険な野菜のほとんどがネギ属の野菜であることがお分かり頂けたかと思います。玉ネギの危険性は周知されているものの姿が変わるとネギ属の野菜と気が付かないこともあるかと思います。

危険食材は覚えておいて頂き、万が一口にしてしまった場合には慌てずに獣医師に相談しましょう。病院にて行う催吐処置や点滴、また自宅で行える緊急処置など詳しい指示がもらえるはずです。いざという時のためにいつでも電話が通じる動物病院を調べておくと安心ですね。

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《吉田つぐみ》

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