一昔前に、某CMで小さなチワワちゃんがプルプルと小刻みに震えながら瞳を潤ませるようなシーンがありました。小さなワンちゃんが震えているその姿は儚げで守ってあげなければ! といった気持ちになりますよね。ですが、実際に愛犬がプルプルと震えている時は何かのサインであることがほとんどです。今回は、犬が震えている時に考えられる理由やその対処法をまとめました。
怖いとき
犬は恐怖心から震えてしまうことが多々あります。恐怖を感じるポイントは様々ですが、自分より大きな犬、強そうな犬に出会った時や、苦手な場所に行ったとき、そして大きな物音が鳴った時などが一般的です。
犬相手に恐怖心を抱くタイプであれば、ドッグランなど犬の集まる所は避けてあげましょう。もしくは、体格別にフィールドが分けられているようなドッグランを選ぶ、散歩時に初対面の犬には慎重に近づくなど飼い主さんがコントロールし、嫌そうにしていたら無理強いせずその場を離れましょう。苦手な場所に関しては、動物病院など待ち時間があるような場所は待たない時間帯を確認しておくなどし、最短で出られるように対処してあげましょう。
また雷や工事、電車の物音も非常に苦手です。特に工事など数日間続く場合、恐怖によるストレスで食欲低下や元気消失、消化器症状まで出てしまう子も…。一時的にシャッターを閉めるなどし、最悪の場合は数日物音がしない場所に避難することも検討しましょう。
痛いとき
痛みがある時も、震えとして症状が出てきます。拝むようなポーズで震えているときはお腹に、うずくまって動かず震えている時は腰に痛みを感じていることが多いようです。抱き上げたときや動いた際に「キャン!」と声をあげるようであれば、痛みがあると思っていいでしょう。言葉が話せない犬にとって、震えは痛みを知らせる大切なサインです。見逃さず動物病院にかかりましょう。
加齢からくる震え
人間同様、犬も年齢を重ねるにつれ筋力が低下していきます。自分の体を支える、歩く、座る、一挙一動が体の負担になり震えてしまうことがあります。お外でのトイレ習慣がある子は、飼い主さんが体を支えサポートしてあげましょう。またオムツの練習ができるようであれば、オムツでトイレができるようにしておくと歩行困難になってからの介護がスムーズにいきますよ。
寒いとき
犬も寒さを感じたときは体を震わせ、体温を上げようとします。様々な犬種がいますが、特に暖かい地方原産の犬種や短毛犬種は寒さに弱く、体温のコントロールが上手くできません。プードルやチワワ、イタリアン・グレーハウンドやミニチュアピンシャーなどが代表的な犬種です。室内では足元まで暖気が循環するようサーキュレーターなどで工夫しましょう。床に近い犬たちにとっては、足元の寒気対策が重要です。敷物やハウスクッションなどを活用してみましょう。ただしホットカーペットやストーブは、低温火傷に注意が必要です!
またお散歩時は、洋服を着せてあげると良いかと思います。イタリアン・グレーハウンドやミニチュアピンシャーには、ダウン生地など特に温かい洋服を着せてあげてください。
ワンちゃんの震えは何か訴えている時だと思いましょう。放置すれば、その後の体調の悪化を招くことも…。是非、見逃さずに対処してあげてください。