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創業100年を超える瓦メーカーと地元の大学が猫用ハウスを製作…三州野安&大同大学【インターペット愛知】

三州野安と大同大学による「猫瓦プロジェクト」の6作品(インターペット愛知)
  • 三州野安と大同大学による「猫瓦プロジェクト」の6作品(インターペット愛知)
  • すまう(猫瓦プロジェクト)
  • ロフトハウス(猫瓦プロジェクト)
  • タイリーキャット(猫瓦プロジェクト)
  • じぶんち。(猫瓦プロジェクト)
  • ナップタイム(猫瓦プロジェクト)
  • かまくら(猫瓦プロジェクト)
  • 産学連携の「猫瓦プロジェクト」

今年が東京以外での初開催となったペット用品の展示会、「インターペット愛知」。11月21・22日の週末、中部国際空港セントレア近くのAichi Sky Expoには90を超える企業・団体が出展した。ペット関連製品を取り扱う企業の多い中、NPO法人や動物愛護センターなどがブースを構えていたのはこのイベントの特徴と言える。

地元の瓦メーカーと大学がコラボして猫ハウスを製作

そんな中でユニークな試みを紹介していたのは、愛知県で創業100年を超える瓦メーカーの三州野安。同じく愛知県の大同大学とのコラボレーションによる「瓦猫プロジェクト」のブースを展開していた。このプロジェクトでは、同大学・情報デザイン学科の学生が瓦素材を用いた新しい猫用ハウスをデザインした。

最優秀作品は来春市販化の予定

工場見学やミーティング、試作品製作などのプロセスを経て完成した6つの試作品がブースに展示されていた。会場で来場者にアンケートを行い、最も人気のあった作品が来春には市販されるという産学連携のプロジェクトである。展示されていた作品は、瓦素材を使用した個性的なデザインと機能が印象的だった。

市販化候補の6作品は瓦を使用した新しい猫ハウスを提案

「ゆったり住う。猫の城」とのサブタイトルが付けられた作品「すまう」は、日本家屋伝統の切妻屋根とモダンな印象の片流れ屋根を融合し、その屋根の部分に瓦が使用されている

「"ご主人様に寄り添う"ロフトハウス」は、デスク上に置いて使用することを前提にデザインされた2階建ての猫ハウス。同じく屋根に瓦素材を使用している。

「"猫中心の生活を提供するペットハウス"タイリーキャット」の「タイリー」は、瓦=タイルと毎日=デイリーを掛け合わせた造語とのことだ。簡易テーブルとしての機能も備えており、部屋の中央に置くことで猫を家族の中心とするというコンセプト。テーブルとなる天板に瓦が使用されている

「"愛猫のための邸宅"じぶんち。」は、愛猫の名前を刻んだ表札を玄関先に備えた門構えの日本家屋のようなデザインが特徴。屋根だけでなく、表札にも瓦素材が使われている。

「"月の瓦でお昼寝"ナップタイル」は、昼寝=ナップと瓦=タイルを組み合わせて命名。お昼寝という猫の毎日を月のフォルムで表現したそうだ。土台となる脚と柱部分を木材で、三日月状の昼寝スペースが瓦で作られている。

「"新たな景観で魅せる猫の家"かまくら」は、「くつろげる隠れ家」のコンセプトで全てが瓦素材で作られている。飼い主が愛猫を観察できるように広い入り口と大きめの窓を設ける一方、かまくらのような形状で狭い所を好む猫に安心感を与える作りとなっている。

三州野安は、この「瓦猫プロジェクト」を通じて伝統的なモノづくりを基に、若い学生たちの柔軟なアイデアを融合することで新たな価値の創造を目指しているという。

《石川徹》

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