動物のリアルを伝えるWebメディア

【ズボラ女子とわがままウサギ vol.6】「けだま」ロスの克服と「けまり」との出会い

ホーランドロップイヤーのけまり
  • ホーランドロップイヤーのけまり
  • 先代のけだま
  • ホーランドロップイヤーのけまり
  • ホーランドロップイヤーのけまり
  • ホーランドロップイヤーのけまり
  • ホーランドロップイヤーのけまり
  • ホーランドロップイヤーのけまり
  • ホーランドロップイヤーのけまり

「けだま」の生活空間を、もっと快適なものにしたいとの思いで決めた引っ越しが、「お別れ」の原因になってしまった。私は、そんな「まさか」の現実を受け入れることができず、「けだま」とまるっきり同じ見た目のウサギを探しに行くことを決めました。

「最低7年は一緒に居る」そう決意して迎えたのに…

以前にも書きましたが、けだまを家族に迎えたのは運命的な出会いによるもので、元々ペットを探していたわけではありません。そのため、1人暮らしの私がペットを飼うには、かなりの覚悟が必要でした。その決心をするために、ペットショップの店員さんを質問攻めにしたのですが、そのなかで私にとって重要度の高かった質問の1つが、「うさぎの寿命」についてでした。

店員さんの話では、うさぎの寿命は約7年で、10年生きたら長生きという感じだそうです。そうなると、お迎えを決めたら、これから最低7年は一緒に暮らすことになります。私は、もちろん長ければ長いほどいいのですが、「最低7年は一緒に暮らすんだね」と、頭の中で計画を立て、家族になることを決意しました。

しかし、実際のけだまとの生活は約3年で終了。あの決意から、4年足りません。

「ねえ、最低あと4年は一緒に居てくれるんじゃなかったの?」けだまロスで、少し思考がおかしくなっていた私は当時、「残りの4年どうするの?」と、けだまの遺骨や写真に問いかけ続けたことを覚えています。

そして、「そうだ。けだまを探しに行こう」と、仕事の合間にウサギを扱うペットショップをまわり、けだまを探し始めました。

条件は、ホーランドロップイヤーの男の子で色はチェスナット。まるっきり「けだま」と同じ見た目の子を、もう1度家族に迎えようと考えたのです。

しかし、どれだけペットショップを回っても、似たような子はいるものの「けだま」は見つかりません。今思い返すと、同じ子がいるわけはないのですが、当時の私はそれぐらい、「けだま」の死が受け入れられなかったのだと思います。

もう、「けだま」はいないんだ…見つからないことで理解していった現実

ペットショップを何件も回り、「けだま」を探し始めた私でしたが、一軒だけ行くのを避けていたお店がありました。それは「けだま」と出会ったウサギカフェ。なぜか、どうしてもそこにだけは行けなかったのです。

しかし家に帰るたび、けだまのいないケージを見るのが辛く、寂しさが押し寄せてきて、どうしても「けだま」を早く見つけなくてはと、はやる気持ちを抑えられなくなってきました。

しかも、「ボロボロでいいから、けだまが走り回れる広い部屋」を条件に選んだ新しい家は、女の子が1人で済むにはセキュリティが低く、けだまが居ないと、まるで廃墟にでも住んでいるかのような雰囲気で、さらに「けだま」の存在の大きさをアピールしているかのようでした。

そんな生活を続けていく中、どうしても見つからない「けだま」を探す最終手段として、再び訪れたあのウサギカフェで出会ったのが「けまり」だったのです。

「けまり」は、チンチラと呼ばれるライトグレーのフワフワの毛並みに、クリクリの真っ赤な目がとてもキレイなホーランドロップイヤーの女の子でした。

探していた「けだま」とは、色も性別も、なにもかもが違ったけど、その「雪うさぎ」のような可愛さと、ツンとした媚びない態度が印象的で、その姿を眺めていると、なぜか「ああ、そうか。けだまは、もういないんだ。」と初めて、その事実が理解できたような気持ちになったのです。

「うちに来る?」そう問いかけても、マイペースに私の膝の上を動き回る小さな生き物が可愛くて、数十分眺めていたと思います。そして私は「けだま」を探すのではなく、新しい家族として「けまり」を迎えることを決めました。

引き続き同じ環境でペットを飼う時に気を付けるべきこと

けだまの時とは違い、ウサギの生活に必要なアイテムがほぼそろっている状態で迎えることになったけまりでしたが、前の子の使っていたものを次の子に引き継ぐ場合の注意点を、店員さんが教えてくれました。

それはケージや水のボトルなど、すべてを一度、熱湯で消毒すること。そうしないと、菌が繁殖していて、思わぬ感染症などにかかる可能性が高まるそうです。

消毒方法は、80度以上のお湯に1分以上に漬け込むだけ。それだけで、かなり安全性が高まるそうなので、前の子が使っていたものを引き続き使う場合は、是非やってみることをおすすめします。

そうした万全の体制で、けまりとの新しい生活が始まりました。

《先川知香》

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top