動物のリアルを伝えるWebメディア

【ズボラ女子とわがままウサギ vol.8】「けまり」の不思議な習慣とチモシーの重要性

ホーランドロップイヤーのけまり
  • ホーランドロップイヤーのけまり
  • ホーランドロップイヤーのけまり
  • ホーランドロップイヤーのけまり
  • ホーランドロップイヤーのけまり
  • ホーランドロップイヤーのけまり
  • ホーランドロップイヤーのけまり

女王様気質の「けまり(まー様)」との生活は、反抗期のツンデレ娘を相手にしているような状態。私の姿が見えなくなると階段をのぼり2階にまで探しに来るほど懐いているくせに、私が少しでも気に入らない行動をとると噛みついてくる、という格闘の日々でした。

そんな気の強い性格のせいで、日々私の生傷は絶えませんでしたが、それでも喜怒哀楽がはっきりと分かる甘え上手な性格が、可愛くて仕方がありませんでした。

また、先代の「けだま」の時とは違い、かなり健康体だったので若いころは病院にお世話になることもほとんど無し。食欲旺盛、水もがぶ飲み、ウサギの体調のバロメーターとなる、うんちの状態もかなり良好なだけでなく、一般的なウサギの3倍ぐらい大きなサイズを毎日大量にする快便ぶりで、おしっこもすぐにトイレがタプタプになるほどでした。

「美人のうんちは太い」的なイメージで、私はけまりの排せつ物が多ければ多いほどいいと思い込んでいたので、その光景を見るたび大喜び。これが後々不調の兆しだった可能性が出てくるのですが、それはまた別の機会にお話ししたいと思います。

不思議な「けまり」の習性

けまりとの生活では、とても不思議だったある習性がありました。それは、日の出と共に寝ている私を起こしに来ることです。毎朝、夏は4時ごろ、冬は6時前に私のベッドに飛び乗って、私が立ち上がるまでしつこく何度もなめたり噛んだり引っ掻いたり。起きるまで、許してくれません。

最初はご飯が欲しいのかと思い、眠い目をこすりながら餌の補充をして2度寝していたのですが、私が寝ると再び起こしに来るため、ご飯の催促ではないようです。

しかも、私がきちんと起きたことを確認すると、自分の寝床であるベッドの下で休み始めます。これは、鬱滞などで明らかに具合が悪い場合を除いて、毎日続くけまりのモーニングルーティンと言える行動でした。

この行動については、病院やペットショップで聞いても、ネットで調べてもあまり情報が出てこないので、ウサギの習性なのかけまりの性格なのかは最後まで分かりませんでしたが、1日の行動パターンはとても規則的だったので、ウサギの体内時計はかなりしっかりしているのだと思います。

子どもの時からできればチモシーを主食にした方がいい理由

私がけまりと暮らしたのは約6年間。けだまと合わせると、約10年間ウサギと暮らしていることになります。

そんなウサギたちとの暮らしの中で学んでいったのが、食べさせるものの重要性。特に日頃からうんちのサイズがかなり大きかったけまりは、食べたものによってサイズや状態にダイレクトに反映されていたため、その影響は明確でした。

ペットショップなどには、様々な種類のウサギ用ご飯やおやつが販売されています。そのなかでも必ず食べさせてほしいのが「チモシーの一番狩り」。これは、ウサギの主食となるチモシー(干し草)のなかでも一番しっかりとした固いタイプのもので、低たんぱく高繊維と、ウサギにとって理想的な栄養素です。

ウサギが頻繁にかかる「鬱滞(うったい)」になった時に、手術でお腹を切り開いて胃の中に詰まったものを取り出す方法もあるにはあるのですが、体への負担が大きく、助かる見込みはかなり低くなります。

そのため、基本は栄養や水分の皮下点滴をしながら、胃の動きをよくする薬を毎日飲ませて、少しずつ排泄させるという方法が取られるのですが、その際にチモシーの一番狩りを食べることで、少しずつお腹の中に溜まっている塊を削り取ってくれるため、排泄が早まるのです。

固いチモシーを食べてくれない時は…

鬱滞対策としても有効なチモシーの一番狩りなのですが、ウサギは好き嫌いが激しいため、甘い果物やおやつ以外の食べ慣れていないものを、あまり口にしようとはしてくれません。具合が悪い時となると尚更で、普段からチモシーの一番狩りに慣れさせておく必要があるのです。

とは言え、固いチモシーをどうしても食べてくれないウサギもいると思います。その場合は、チモシー2番狩り、3番狩りと、少しずつ柔らかくなっていくので、固さのランクを落としながら食べてくれるものを探してみるのもいいと思います。

これらの理由から、ウサギの主食はペレットフードではなく、できるだけ固めのチモシーにすることをおすすめします。

けまりやけだまも、普段はチモシーの一番狩りを主食にしていましたが、鬱滞を起こすとうんちが出なくなるため、食欲が一気に下がってしまいます。そうなった時は、食べやすくて美味しいものしか食べてくれなくなるため、水分の多い生野菜などをあげ、様子を見ながらチモシーに戻していきました。その経過の中で驚く程うんちの質が変わっていくので、それも体調が良くなっているという安心要素の一つになっていたのです。

他にも、食べ物についての注意点があるので、次回ご紹介したいと思います。

先川知香:モータージャーナリストとして全国各地を駆け回る、乗り物が大好きな干物系女子。ウサギの「けだま」と出会ったことをきっかけにウサギの魅力に夢中になり、現在は3代目愛ウサギの「ゴジラ」と同居中。

■【ズボラ女子とわがままウサギ 】のコラム記事一覧

《先川知香》

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top